山梨フットボール

「流れの中でゴール無しも、前線の枚数を増やすチャレンジの試合で勝利できたことは前進するためのポジティブ要素」【甲府2020明治安田生命J2リーグ第16節 甲府1-0群馬 レビュー2020】

甲府2020年9月2日 甲府1-0群馬(19:03K.O/山梨中銀スタジアム/入場者数 1,609人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、制限付き)/天候 晴 弱風/気温 28.3℃/湿度 76%)

得点者 3’今津佑太(甲府)

△△△○●○○△△△○△○●●○

5連戦という流れの中で頭の栃木戦を0-1で落とし2連敗。風当たりがきつくなった中で迎えた2試合目の群馬戦は引き分けも許されない雰囲気だった。伊藤彰監督は5-4-1の守備から攻撃時の4-3-3に可変するときの切り替えをダイナミックにすることで現状打開を考えた。「フットボールとしてどういうやり方があるのか。5枚でも守れているし、攻撃では相手を動かせる状況を作りたい。(クラブの)変革期の中で選手はしっかりやってくれている。結果が伴えば選手はアグレッシブにやってくれる。前に人数を掛ける状況を作り出したい。我々がプレッシャーを掛けて相手が下がる状況を作り出さないといけない。(2連敗して)負けていることは“思い切って行こう”という判断材料でもある」と話していたが、結果としてチャレンジをして勝った。

た目にはこれまで同様に5-4-1の守備からCBがアンカーに上がって4-3-3になるのと同じだが、基本的には状況を見ながら4-3-3になるのではなく、マイボールになった瞬間に先にポジションを取ってしまうというダイナミックなやり方。試合の中では見た目でハッキリ分かるという感じではなかったと思うが、意識が前に向いていたことで立ち上がりから前掛りで押し込んだ。“よさそう”なんて思っていた3分にCKから今津佑太が難しいワンタッチシュートをボレーで決めて先制して加速がついた。

れはミスキックです」とCKのキッカー・藤田優人は明かしたが、藤田のキックはCKに向いているから決まりやすい。速過ぎず、遅過ぎずで、上手い具合の滞空時間があって、落ちてくる。相手DFやGKもボールの軌道を見ながら”行けそう“と思っても最後は行けないことが少なくない微妙な軌道。藤田は「自分でもキックの質がCK向きだなぁと思う。(内田)健太みたいに攻めるボールは直接FKに向いているけど、俺のボールは置きに行っているボール(笑)。だから試合中にFKの場面があってもほとんど健太に譲る(笑)。感覚的には東京V戦(2-4●)で今津が決めたボールが一番よかった。(群馬戦のキックは)”あの辺“と思って蹴ったけど、伸びすぎました」というが、こういう時でも決まるから凄いし、セットプレーの難しさでもある。そして、「面で合わせて丁寧に足を振れた」という今津の技術と発揮する判断が素晴らしかった。練習でフリーで打って何度も入るシュートではないので、本番で決めた今津はプロフェッショナル。

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