山梨フットボール

「前半3分の失点をより重くしてしまう戦いぶりで5節目にして今季初のイライラ負け。GK岡西宏祐を助ける力を発揮できず…」【2021明治安田生命J2リーグ第4節 甲府0-1町田 レビュー】


2021年3月27日 甲府0-1町田(14:03K.O/JITリサイクルインク スタジアム/入場者数 5,008人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、制限付き。入場者上限5000人以下、または、収容率50%以下での試合開催)/天候 晴 弱風/気温 20.7℃/湿度 31%)

得点者 3’中島裕希(町田)
△◯◯●

っているときは変えるな”という言葉があるが、”若手が多いときは変えて競争させた方がいい”ということもあるのかもしれない。町田とはTMを含めてヒートアップして相性がよくない感じがしていたが、漠然と勝てると思っていた。しかし、身体が重いというかいつもに比べるとキレがないと感じる選手が何人かいた町田戦。

ち上がりに町田のロングボールに対して甲府はラインを高く、前線からのプレスを掛けていこうとしていたが、新井涼平がキックオフ直後から中島裕希に激しくチャージで警戒していた。そのうち、落ち着くかなぁと思っていたら2分にCBの高橋祥平が自陣から入れたロングボールがDFラインの頭を越えた。GKの岡西宏祐が出てきたから長すぎのボールで岡西がクリアして終わりかと思ったら、急に戻り始めてしまう。

っ”と思った瞬間、戻った岡西が再び前に出ようとしたが中島が滑り込むように浮かせたシュートがゴールに入ってしまう。このロングボールの前に山田陸のファールを取られて町田にFKが与えられたが、平戸太貴が上手く倒れて貰ったFK。そこから下げたボールが高橋に渡ってゴールに繋がっており、一つの判定が結果として大きく影響する。

ロナ禍、ミックスゾーンがなくZOOM取材しかできない状況では岡西や一番近くのDFだった小柳達司に話を聞けなかったので推測になるが、DFラインを上げているから裏に出たボールはGKが対応するという約束事で小柳は岡西に任せたんだと思う。バックステップで下がる小柳や新井が後ろ向きに走り出したとしても中島には出足のスピードで負けるし、小柳が無理をしたとしても頭でギリギリ擦らすくらいしか触れないボールだった。

西は小柳が対応すると思って下がったのか、目測でそのまま出ても先に触れないと思ったのかは分からないが、見た目では岡西の判断ミスだと思った。あのまま出ていればペナルティエリア内でキャッチできたか、外でクリアはできたのではないか。

前半開始前の散水ではいい感じで虹が甲府のゴール裏に伸びていて、吉兆かと思いきや、中島裕希の先制点のエリアだった…。敵ながら、J2通算100ゴールは凄い。ランコ・ポポヴィッチ監督が試合後の会見で「プロ100試合のキャリを積めないで辞めないといけなくなる選手が多いのに、100ゴールは敬意に値する」という趣旨の話をした。36歳でスピードも運動量もあって、粘り強くプレーする姿には敬意を持った。

(残り 2616文字/全文: 3843文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ