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山梨フットボール

「悔しさいっぱいの現象と期待膨らむ過程のジェットコースター甲信ダービー」【2021明治安田生命J2リーグ第8節 松本3-3甲府 レビュー】


2021年4月17日 松本3-3甲府(14:03K.O/サンプロ アルウィン/入場者数 4,822人(新型コロナウィルス感染予防対策のため、制限付き。入場者上限5000人以下、または、収容率50%以下での試合開催)/天候 雨 無風/気温 11.2℃/湿度 90%)

得点者 8’鈴木国友(松本) 16’長谷川元希(甲府) 35’長谷川元希(甲府) 39’メンデス(甲府) 64’鈴木国友(松本) 82’鈴木国友(松本)
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ーフタイムに3-1のスコアとゴールシーンを肴に機嫌よくビールを飲んだファン・サポーターにとってはアルコールが心の中で暴れる後半になってしまった。”何でこんなことが起こったのか”と腹立たしい気持ちになることが充分に理解できる現象を見せられた…。8分の呆気ない失点で気持ちがやさぐれ、長谷川元希の2ゴールで晴れやかな気持ちになり、メンデスのゴールで祭りのような気分になって、1点差に迫られて不安になり、1本の縦パスにやられた現象を見て”何やってんだ”と腹を立てる展開で引き分け。現象としては。

の現象で見ていくと開始8分の失点はいいクロスを入れられたものの、後ろにFWの鈴木国友がいるのに何の警戒もしないでジャンプしてヘディングでクリアしようとしたメンデスの危機感の不足が大きな原因。鈴木に押されたことをアピールしていたし、ジャンプするために屈んだところでチョンと上手く腰を押されたのでバランスが崩れたことは事実としても、片腕で鈴木をブロックするなどケアはすべきだった。

制したにもかかわらず松本は甲府に対してガツガツ来ることなく構えてくれたので左サイドで泉澤仁がボールを持てて流れを作れた。16分の同点ゴールは野津田岳人が入れたCKからの流れで、GKのクリアが小さくなったところで長谷川が先にボールを触って蹴り込んでプロ初ゴールが同点ゴール。これで振り出しに戻って左サイドを中心にチャンスメイク継続。対する松本はロングボールを新井涼平やメンデスのストッパーを動かすスペースに入れてきて、そこの処理ミス狙いのような攻撃。どっちがフットボールでゲームを支配しようとしているのかは――勝ち負けは別として――明確だった。ただ、雨ということもあったし、3試合勝っていないということもあり新井は力んでいたのかもしれないが、キックミスでクリアをし切れないシーンが気にはなった。

いの攻守が噛み合わないままだったが、甲府は泉澤を起点にチャンスを作り、35分に左サイドからのクロスに長谷川が頭で押し込んで逆転。荒木のクロスもよかったし、ヘディングが苦手な長谷川も――練習ではダメでも試合では競り合うからヘディングはできるんです――と話していたが見事に叩き付けるヘディングシュートを決めた。同点ゴールの1点目はベンチに駆け寄らなかったが、逆転ゴールの2点目はベンチに駆け寄って大宮のアカデミー時代からの恩師・伊藤彰監督に抱き付いて喜んだところに長谷川の冷静さや律義さを感じた。そして4分後の39分には長谷川が蹴ったCKのボールをメンデスが最初の失点を帳消しにするヘディングシュートを決めて3-1と2点差をつけた。3点とも左からの攻撃、セットプレーで泉澤の存在の大きさも感じさせた。

タジアムに着いたときは「ワン・ソウル」コールを聞くのがしんどかったけれど、ハーフタイムに前半のハイライトを甲府のゴールを含めて大型ビジョンで見せてくれた松本の人たちに身勝手な感謝の気持ちも湧いてきて、機嫌がいいのを悟られないようにするのに苦労した。久しぶりの松本戦の勝利を喜ぶ準備を始めるほど浮かれてはいなかったけれど、最悪でも3-2では勝てると思っていた。しかし、64分にクリアしきれなかったボールを鈴木に押し込まれると雰囲気は一転。松本のシステム変更は大きな問題ではなかったと思っていたけれど、大きな問題になった。WBとストッパーがマークや行く行かないで迷ったようになってしまい、サイドが危うくなってしまった。それでも守れていたけれど、選手交代で前線の選手を投入しても攻撃の時間を取り戻すことが難しく、守備の時間が増えた。

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