「スイッチを入れるのは誰だ。変な流れ、微妙な雰囲気を変える勝利が必要な群馬戦。昇格戦線を遠くしないためにも気迫で一体感を醸成したい」【2021明治安田生命J2リーグ第20節 甲府対群馬 プレビュー】
2021年6月27日(日曜日)甲府対群馬(18:00 KICK OFF/JITリサイクルインク スタジアム)
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6月26日の夜にクラブからPCR検査(6月24日実施)の結果、新型コロナウィルス感染症の陽性診断を受けた選手が1名判明したという発表があった。そして、急遽選手・スタッフがPCR検査を受けて全員が陰性判定だったことには――クラスターにならず――安堵したが、山梨県内で感染者が増えている中では”いつか来る可能性は低くない”と思っていたので大きな驚きはなかった。完全に防ぐことができない感染症だけど、ここまでチームは――とくに用具を毎日消毒するスタッフは本当に大変――よく対策をやってきたと思っていたので、今後も対策を抜かりなくやるだけ。
選手が陽性診断を受けたことがチームに全く影響がないということにはならないと思うが、勝つしかない群馬戦。6月はまだ勝利がなく、土曜日の試合の結果、昇格圏とは暫定で13ポイント差、順位も8位に下がっており、勝って10ポイント差、6位に戻すことが大事。最近の雰囲気として、ピリピリ感が足りないようにも感じるし、”昇格は厳しいかなぁ”と思っている人も少なくないと思う。甲府はこれまでクラブの規模や戦力以上の結果を出してきたクラブ・チーム。何とか今の雰囲気を変えるきっかけの勝利にしたい。
上位3連戦(2分1敗)の時は緊張感や危機感がまじりあった雰囲気があったけれど、どうも今はピリッとしていないと感じる。練習中の活気やお互いに求め合う厳しさも足りない。目に見えて何かがおかしいわけではないけれど、メンタルのスポーツであるだけに退場者を出した磐田戦(0-1●)やその前の天皇杯・福井U戦の1-2の負けが妙に影響している…。”何の何処がどうなんだ”と明確ではないけれど、”五輪の中断までの4試合を4連勝して追い上げるぞ”という一体感のある気迫を感じ取れない。なんとなくみんなが自信を無くしているようにも感じる。
今週は4-3-3や4-2-3-1に可変してワントップのウィリアン・リラをサポートしやすい並びをシミュレーションし、外だけでなく、中を使う攻撃のイメージも行った。しかし、最も大切なことは一体感や気迫をその中で発揮できるかだと思う。素晴らしい戦術があっても気迫がなければ活かせられない。今節はGKが河田晃兵、シャドーに鳥海芳樹、ボランチに野澤英之が先発見込みで、新たにチャンスを得る選手の渇望感や気迫に期待したい。3人ともに声を出して積極的に引っ張るタイプではないけれど、野澤英は「中断までの4試合で勝ち点12ポイントを取ることを監督は話しているし、これ以上差を広げる訳にはいかない。チームが上手く動けるような声掛けをしたい」と話す。可変して高い位置でプレーすることになる野澤英。久しぶりの先発でリーグ戦の試合勘は充分ではないかもしれないが、静かに燃える漢のハードワークに期待したい。
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