「対栃木セカンドレグ。前期の栃木スペシャルで挑むのか、積み上げた自信と成長で対抗できるのか。可変とバトルのバランスを取って対栃木も連勝して4連勝を狙う」【2021明治安田生命J2リーグ第23節 栃木対甲府 プレビュー】
2021年7月17日(土曜日)栃木対甲府(18:00 KICK OFF/栃木県グリーンスタジアム)
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新しい方の「カンセキスタジアムとちぎ」でやらせてくれないのか…とスケジュールが発表されたときにガッカリ。「栃木県グリーンスタジアム」に恨みはないけれど、芝生がバフバフに浮いていて、選手が走ると天然の芝生なのに砂煙がポン、ポンと浮き上がり、スパイクが乾燥した芝生に引っ掛かるのを見た記憶があり、”もう少しいい条件で選手をプレーさせてあげたい”とは…思う。それに、栃木の新しいスタジアムは写真で見るとスタイリッシュでカッコよく――甲府の新スタジアム構想実現は知事の交代で白紙で…羨ましい――最新のスタジアムは是非見たかった。相手も同じ条件とはいえ、今節を含めて栃木のホーム10試合のうち7試合がカンセキなのに――インターハイ予選などの県内スポーツの理由があるんだろうけれど――残りの3試合のタイミングになるなんて残念。でも、名物の宇都宮餃子だけは意地でも食べますけどね。
愚痴はこれくらいにして、相手と同じ条件で戦うので――試合前に水を撒かないということに対する慣れ以外に――有利も不利もない。甲府がJ1に昇格するために現在の5位から昇格圏に迫り、割って入っていくためには連勝を伸ばして”4”にして東京五輪による中断期間に入って、中断明けに繋げたい。3連勝が3回ということは素晴らしいけれど、リーグ戦終盤までこの差で行く訳にはいかない。昨季もそうだったが、”甲府が勝てば追い付ける”と思っていても、上位チームは終盤戦になると負けない。そこで一気に昇格圏に浮上しようと思うと2016年に清水がJ1昇格した時のように最後9連勝するくらいの勢いが必要になる。そんなことに希望を懸けるよりは”今”勝って終盤は昇格圏で勝負する方が可能性は高い。
前期の第3節には5-3-2の栃木スペシャルの布陣・戦い方でシンプルなロングボール・激しいチャージの土俵に上がって2-1で勝利した甲府。素晴らしい勝利だったけれど、栃木戦は磐田や京都と戦うのと同じくらい難しい。第4節で愛媛に1-0で勝ったものの、その後の4試合は栃木スペシャルからキャンプで積み上げてきたサッカーに戻すことに苦労して2分2敗で勝ち無し。悔しい負けや引き分けが続いた。そこから修正し、意識も変えて今の5位があるが、後期の栃木戦は鳥栖から移籍のFW豊田陽平、横浜FMから移籍のGKオビ・パウエル・オビンナ、大分に移籍したものの復帰したDF黒﨑隼人と前期にはなかった要素が加わる。オビンナは昨季、栃木で9試合に出場しているし(移籍してすでに2試合先発)、黒﨑も26試合に出場しているのですんなりフィットするはず。黒﨑は大分では5試合、144分の出場時間だが、24歳と若く、運動量を活かしてサイドでアップダウンを繰り返す嫌な相手。先発予想を見ると右SBなので荒木翔と黒﨑はマッチアップすることが増えそうで、体力面を含めた個と個の戦いが注目点。
そして、大注目は”豊田陽平”という名前の大きさ。今季、鳥栖では3試合、8分間の出場(YBCルヴァンカップは3試合、182分出場)にとどまっているが、鳥栖時代のイメージがあるから”ウッ”と一瞬構えてしまう。ニュースを見ると、公式戦出場が少ないだけにコンディションを急ピッチで上げているようだけど、同じニュースで矢野貴章とツートップで先発するということも書いてある。甲府は主導権を取るつもりでこの試合に挑むので、気持ち的に受け身になるのはよくないけれど、クロスやセットプレーの守備で――柳育崇など他にも嫌な選手はいるが――豊田、矢野というツートップの経験値、高さや強さは大きな脅威。
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