山梨フットボール

「京都戦をベースに勝ち切る経験値を積み重ねる重要な試合。ケガ人の再戦力化の時間を勝利で稼ぐためにも今節は何がなんでも勝って希望を繋げたい」【2021明治安田生命J2リーグ第29節 群馬対甲府 プレビュー】

今週はシュートゲームなどで積極性と活気を引き出した伊藤彰監督(右)。クロスからのシュートではDFに入って競り合いも見せた。監督に遠慮気味に競り合った中村亮太朗(左)がもう少しコンディションを高められれば中盤から前の層は厚くなる。

2021明治安田生命J2リーグ第29節 群馬対甲府 甲府先発予想布陣。

2021年9月12日(日曜日)群馬対甲府(18:00 KICK OFF/正田醬油スタジアム群馬)

△◯◯◯●●△△◯●◯△◯◯◯△△●△◯◯◯◯△●△●◯

曜日の試合で”残念ながら”磐田も京都も――先制されたのに――逆転勝ちで都合よくはいかなかった。甲府としては今季1回も逆転勝ちがないので、昇格圏のチームの粘り強さは脅威だし、羨ましく思うところもある。今節勝っても昇格圏と10ポイント差という数字をどうしても意識してしまうけれど、残り14試合は逆転勝ちをする粘り強さを甲府も持ちたい…という趣旨の話を山田陸に言うと、「そうですけど、(先制される前提で)逆転勝ちするために試合をしているんではないので…」と至極真っ当なことを言われた。先制するつもりがされて…勝ててないだけ。先制してダメを押して粘り強く勝つのが一番。

位の試合をDAZNでザッピング的に見ていて感じたのは”昇格・勝利への執念のぶつかり合いが凄い”ということ。座って画面を見ているだけでも疲れてしまった――磐田と京都が引き分け以下なら元気100倍だったかもしれない――。結局は磐田はPKを献上しても千葉のミスを突いて同点に追い付き、ルキアンで逆転・ダメ押し、京都は琉球に先制され、すぐにPKまで献上したけれど阿部拓馬のPKを止めて1点差を追い付き、最後はイスマイラが――内容的にはピーター・ウタカが素晴らしかった――決めて勝利。千葉も琉球も隙を突けても突かれて結局は引き分けに逃げることもできなかった。今の甲府にこういう戦い方をやり続けることができるかどうか…グループの経験値という視点では”難しい”と思う。今節も宮崎純真、長谷川元希、須貝英大、山田陸のヤングガンの勢いにチームとして乗っていくことは必要。彼らが内心では調子に乗っていても、多少なら尊大でもいいから能力にプラスαとなるピュアな勢いを全力で出して立ち上がりから群馬を圧倒したい。

いい塩梅で調子に乗ってほしい宮崎純真(右)らヴァンフォーレのヤングガンの皆さん(左は山田陸)。

々”一戦必勝”、”目の前の相手に全力で挑む”などと書きながらも残り14試合で10ポイント差と考えてしまう――暫定では13ポイント差で確定はあり得ない――。第38節に磐田対京都があるので――甲府が勝ち続けていれば――ここで京都が負ければ昇格圏と3ポイント縮まる計算はできるし、引き分けなら2ポイント、京都が勝てば磐田と2ポイント縮まるが、去年もそうだったけれど上位はそうそうは負けなくなるのが終盤戦。京都が負けて7ポイント差になるとしても、京都がもう2試合負けて2引き分け以上を期待しないといけないとなると心がしんどい。当社の皮算用としては残り14試合を4試合と10試合に分けて、まずは京都戦から5連勝して”さてどうなっているでしょうか”と考えたい。今季は3連勝が2回、4連勝が1回なので”5連勝にチャレンジ”と考えれば遠すぎる目標ではないはず。A群馬、H大宮、A新潟、H山形と相手はなかなか強力だけど――仮に上位が喰い合って残り14試合で1敗しても昇格できるとしても――その1敗を勝ち点差10ポイントの状況で喰らうと勢いが削がれるし期待も萎む。

(残り 1774文字/全文: 3445文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ