山梨フットボール

無料記事 ウィリアン・リラ「7人兄弟で一番繋がりが強かった兄を亡くして臨む琉球戦」【練習場から】

前節の山形戦の前日にウィリアン・リラの兄が亡くなったという話を聞かされた。伊藤彰監督はブラジルに帰ることができないリラに週末を挟んで数日間悲しみに向き合う時間を作り、彼の戻りを待った。今週はいつも通りではなく、いつも以上に高い集中力を持ってトレーニングに臨んでいるリラ。その想いは想像するしかできないが、リラの気持ちを少しでも満たすような試合をみんなでつくりあげたい。

――山形戦の前日練習の時にリラ選手のブラジルに住んでいるお兄さんが亡くなったと聞きました。リラ選手にしか分からない想いだということは分かっているつもりですが、身内を亡くした悲しみに寄り添う気持ちを持っていることは伝えたいと思っていました。

先週悲しい連絡がありました。今は頭を落ち着かせてトレーニングをしています。

――家族や大切な人を亡くした悲しみはずっと癒えないし、ふとした時に思い出して涙が出ることもあると思いますが、どんな思いでサッカーに向き合おうと思っていますか?

一戦ごと、勝つために努力をし続けたいです。サッカーは一瞬で全てが変わってしまう。最後、いい結果に繋がるようにしたい。

――サッカーの質問ですが、昇格を信じて戦っているチーム状況をどう感じていますか?

その環境は最高だと思います。お互いに信じている。残り10試合で勝ち点は最高で30ポイント。何が起こるか分からないと思っています。

――お兄さんが亡くなってすぐの試合でしたが、前節はどんな印象を持ちましたか?

いい試合をしたと思います。決めるべきチャンスに決めた。山形はチャンスが多かったけれど、決めたのは我々の選手でした。

――鳥海芳樹選手の超ロングシュートはチームの活力になりました。

なかなか見ることができないゴールでしたね。あの週末のJリーグの全試合の中で一番のゴールだったと思います。いい選手がいい状態で試合に臨めている。自信とモチベーションが上がると思います。

――最後に…プライベートなことですが、亡くなったお兄さんはどんな人だったのか教えてもらえませんか?

私は兄弟が7人いて、亡くなった兄とは兄弟の中で一緒にいる時間が一番長かったです。一緒に育ち、彼からサッカーでも影響を受けました。サッカーを私に教えてくれました。

――何歳で亡くなったんですか?

39歳です。年が離れていますが私が子供の頃は兄が練習場に連れて行ってくれました。兄弟の中で繋がりが一番強かった兄です。

――お兄さんの名前を教えてもらえませんか?

セザール、セザール・リラです。寝ているときに心臓まひで亡くなりました。

――話をしてくれてありがとうございました。セザールさんのご冥福をお祈りいたします。そして、セザールさんとのいい思い出がいつまでも残ることを願っています。

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