『レフト・ビハインド』「いまさら心を入れかえても無理～」みたいなエンディングテーマ… まさかのニコラス”啓示”案件　[♪akiraのスットコ映画の夕べ]　-3,479文字-

2015年07月13日 19時46分　
カテゴリ： ♪akiraのスットコ映画の夕べ
タグ : アメリカ • キャシー・トムソン • チャド・マイケル・マーレイ • ニコラス・ケイジ • ヴィク・アームストロング

監督　：　ヴィク・アームストロング
出演　：　ニコラス・ケイジ、チャド・マイケル・マーレイ、キャシー・トムソン

a04118f84dfeab9445d074c8a49bfc8a2 ティム・ラヘイ＆ジェリー・ジェンキンズによる、同タイトルの世界的ベストセラーを映画化。監督はなんとアカデミー賞特別部門の受賞歴もある、かつては『女王陛下の００７』のスキーシーンでスタントを務めたというヴィク・アームストロング、主役はもちろんニコラス・ケイジ！　実は２０００年にも映画化（邦題『人間消失』）されていたものの、原作者が激怒したというシロモノ。では作者大満足という今回のリメイクはというと…

ニューヨークのJFK空港。キリスト教徒のおばさんに捕まってしまった人気TVリポーターのバック（チャド・マイケル・マーレイ）は、偶然居合わせた女子大生のクローイ（キャシー・トムソン）に助けられ、意気投合する。彼女は父親でパイロットのレイ（ニコラス・ケイジ）の誕生日にあわせて帰省したのだが、急なフライトが入ったと聞いて空港まで会いに来たのだった。そんなこととは知らず、美人スチュワーデスのハティー（ニッキー・ウィーラン）を今度こそ落としてみせる！と、車に結婚指輪をしまい、幸先よく見つけた彼女といちゃつきながら空港内に現れたレイを目撃してクローイは大ショック。実は最近、母アイリーン（リー・トンプソン）が熱心なキリスト教信者になったことで父と不仲になり、離婚の危機を迎えているのではと不安だったのだ。娘に気がつきあわてて取りつくろうレイを、冷ややかな目で見送るクローイ。さらに偶然、父がフライト先のロンドンでスッチーの彼女とU2のコンサートに行こうとチケットを手配していたのを知り、急なフライトは意図的に組まれたものだとわかって不信感倍増。しかし『９６時間』でも、女子２人が嘘をついてまで行く旅行の目的がU2のヨーロッパツアーだったんですが、アメリカ人にとってU2のコンサートっていうのは究極のイベントなのか、はたまた不吉な前兆のメタファーなのか…。

なぐさめたクローイとの別れを惜しみつつ、機内のファーストクラスに乗り込んだバック。クローイは父の車で実家まで帰るが、小物入れに結婚指輪を見つけてまたまたショック！　モテモテのプレイボーイという設定（だそうです）のケイジ君なのに脇が甘すぎ！　帰宅すると大好きな弟レイミーが迎えてくれたが、母はというと二言目には神様の話を始めるので、いらついたクローイは弟を連れてショッピングモールへ。素直さに心が癒されたクローイが弟を抱きしめると、突然信じられないことが！　なんとレイミーがいきなり消えてしまったのだ！！

ショックで呆然としながらまわりを見渡すと、うろたえてパニックを起こす人々で辺り一面騒然となっていた。レイミーだけでなく、乳幼児を含む子供たちと成人の数人が一瞬で消えてしまったらしい。消えた子どもたちの衣服や持ち物がそこら中に落ちている中、半狂乱で弟を探すクローイ。しかしそこはモール！　混乱に乗じてありとあらゆる物がかっぱらいの被害にあっていた。怖さより物欲が勝った人々が電化製品や高級靴の箱をありったけ抱えてモールを出ようとする間をすり抜け、なんとか脱出したクローイだったが、乗ろうとした車に向かって無人の小型セスナ機が突っ込んできた！！

一方その頃、レイが操縦する飛行機の中でも同じ異変が起きていた。副操縦士までが衣服を残して消え去り、愕然とするレイ。阿鼻叫喚の乗客をおとなしくさせようと、機内を減圧するという捨て身の戦法に！

セスナ機の爆発からは逃げられたものの、車が無く徒歩で帰宅するクローイに次々と降りかかる災難！　押し込み強盗が貴金属店の窓を割って飛び出してきたと思ったら、武装した店主に銃を向けられる！　からくも逃げたが今度はバイクに乗った二人組のひったくりに！　一瞬にして荒廃したNY。やっぱり一番大切なのは車よね…と、マッドマックスの世界観をひしひしと感じつつ（？）、なんとか歩いてたどり着いた家では母までもが消えていた。思わず聖書を投げ捨てたクローイ。

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