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柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『エキストランド』「こんなもん、東京では小さいとこのレイトショーで一週間だけやってせいぜい十人くらいしか見ないよ!」地域映画地獄はまだまだこんなもんじゃねーぜ

公式サイトより

 

 

エキストランド

監督 坂下雄一郎
脚本 坂下雄一郎、田中雄之
撮影 松井宏
音楽 吉田大致
出演 吉沢悠、戸次重幸、前野朋哉、金田哲、仁科貴、棚橋ナッツ、鷲尾英彰

 

「過去の大失敗から映画を撮れなくなったプロデューサー・駒田(吉沢悠)は、映画で地元を盛り上げたいと思っている市民達を騙して、自分のためだけに映画を作ろうと画策する」というストーリーで、「約2年半をかけて、13に及ぶ全国のフィルムコミッションへの取材を敢行」「地方創生が謳われる時代に対し鋭い風刺やユーモアを交え」である。いつもいつも「誰のためにこんな映画作ってるんだ……」とぼやいてばかりいるオレですが、これだけはまちがいなく言える。これはオレのために作られた映画だ! そういうわけで勇躍見に行きましたよ。

 

 

かつて超大作(『落陽』のようなものがイメージされている)で大穴を開けて以来映画が作れなくなったプロデューサー駒田(吉沢悠)は今では一介の宣伝マンとして地道に試写の立ち会い作業。だが、そんな彼にチャンスがやってくる。大手芸能プロ社長(棚橋ナッツ)が自分で書いた脚本を映画化したいと言い出したのだ。『ホームレス、家を建てる』というタイトルの脚本は、文字通り一文無しのホームレスが日本中を歩きまわって建材を集め、自力で家を建てるというもの。起伏もなければオチもない! 主人公がひたすら歩いてるだけなのでロケ費用だけはかかる! こんな映画作れるわけない! と社長(仁科貴)が困り顔なところに手を上げた駒田。なんせこれを成功させれば次回作でそのプロダクション所属の大物タレント主演の大予算映画をプロデュースさせてくれるというのだ。だが、予算は百万円しかない。まともな手段で作ろうとしてもとうてい無理だ……そこで思いついたのが行きつけのバーの店員土田(金田哲)である。ふるさとのえのき市で町おこしのために映画誘致をしていることを知った土田は市役所職員内川(前野友哉)を紹介。そこで奸計を巡らした駒田、内川が映画作りにうといことにつけこみ、何から何までフィルムコミッションに押しつけて金をかけずに映画を作ろうと企むのである……

 

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tags: ご当地映画 フィルムコミッション 仁科貴 前野朋哉 吉沢悠 吉田大致 地方発映画 坂下雄一郎 戸次重幸 松井宏 棚橋ナッツ 田中雄之 町おこし 金田哲 鷲尾英彰

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