柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『麻てらす ~よりひめ 岩戸開き物語~』 スピリチュアルな波動あふれる会場で上映されるこの映画、アッキーが登場するかもしれないとドキドキしながら見てました!(柳下毅一郎)

公式サイトより

 

 

麻てらす ~よりひめ 岩戸開き物語~

監督 吉岡敏朗
ナレーション Yae

 

face「麻を知ることは、日本を知ること」「日本古来の大麻文化とその心を糸績みの女性たち“よりひめ”を通し描く。封印されてきた新時代の岩戸がいま開かれようとしている」

ドキュメンタリー映画である。いやこれどこから突っ込めばいいのか……ともかく日本では古来麻は神聖な植物であり、さまざまなかたちに利用されてきたと訴える映画なのである。タブー視されることが多い大麻の真の姿が、いま、ついにあきらかになる……!

 というわけで某カフェでの上映会に出かけてきたのだが、なぜか「麻炭香炉」体験付き。なんでも麻には「銀河の中心の周波数と同じ」波動があるそうで、その炭からあがる煙は邪を祓ってくれるのだそうである。というわけで煙がもくもくとたなびく中での上映会となったのだがこれが目に染みて染みて……決してぼくが邪だからではない!(たぶん)さらに加えて監督の上映前挨拶があったのだがここではラジニーシ(和尚)の『究極の旅』を朗読しはじめる始末。客は全員麻の上っ張りをきたナチュラル系の女性ばかり。スピリチュアルな波動あふれる会場で上映される映画、相談役として天外伺朗と加藤登紀子の名前が入っている。オカルト界、スピリチュアル界では知らぬものなき名前だ。なお、ナレーションを担当しているYaeは歌手であり元学生運動家で加藤登紀子の次女だという。もう満貫ですね。

 

 

さてこのタイトルにも登場する“よりひめ”というのはなんなのか。この映画の制作協力としてクレジットされている一般社団法人日本古来の大麻を継承する会は大麻文化の普及をめざし、大麻草の皮(精麻と呼ぶ)から糸をよりだす作業をおしえるワークショップを開催している。そこで糸作りの高い技術が認められた女性には「よりひめ」の称号が与えられるのである。映画の中では33人目だかのよりひめが誕生していた。以下、このよりひめたちが日本の大麻文化を再発見していくさまが、とりたてて脈絡もなく語られてゆく。

 

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tags: Yae ドキュメンタリー 加藤登紀子 吉岡敏朗 大麻 天外伺朗

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