▽[今週の殺し屋日記]　柳下毅一郎の4/16-4/26　ラピュタ阿佐ヶ谷さんに巨根映画祭のすすめ・『おとぎ話みたい』が傑作・『トラベラーズ次元警察』・『桜、ふたたびの加奈子』・『わくわく不倫講座』・『リアル～完全なる首長竜の日～』・『映画クレヨンしんちゃん』【無料記事】

2013年05月02日 19時11分　
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4/16（火）

K’s CinemaでMoosic LabＥプロ。『あの娘はサブカルチャーが好き』と『おとぎ話みたい』。話題爆発の山戸結希監督『おとぎ話みたい』だがびっくりの傑作！　女子の妄想がハイテンションなまま爆走してゆくさまがミランダ・ジュライの小説を思い出させたりしたんで、岸本佐知子さんは見るといいと思った。そして主人公はどう見ても二階堂ふみなので、彼女と組むといいのではないかと思ったよ。

『あの娘はサブカルチャーが好き』は「サブカルチャー」という言葉の定義にまつわり『モテキ』やら『女子をこじらせて』やらで感じた問題にふたたび再会。要するにきみたちには〈クイック・ジャパン〉以前の歴史はないのか？ってことなんだけどね。

4/17（水）

新宿ピカデリーに駆けこんで『桜、ふたたびの加奈子』。なんだこれは！　今年いちばんの大当たり（いろんな意味で）

4/18（木）

R・A・ラファティ『第四の館』（国書刊行会）の見本がようやく出来上がったので打ち上げをかねて飲む。

その場に『ブギーナイツ』を見ていないという人がいたので、「なんで見てないの？あんなに巨根なのに……」と言ってるうちにそういえば巨根映画というものがあるよなあ……と考えはじめたのでtwitterで巨根映画を募集してみた。結果、あがってきたタイトル。

『温泉みみず芸者』
『スィート・ムービー』（ドゥシャン・マカヴェイエフ）
『御用牙』（てか勝新太郎の映画だいたい全部）
『キラーコンドーム』
『生贄の女たち』（いやそりゃハリー・リームズは全部巨根だからね。ただこれはテーマも巨根）
『肥大化性器少女』（井口昇　これ本当に傑作なのよ）
『女たらしの帝王』（もちろん「シンボル・ロック」）
『風土病との闘い』（チンコっつかタマが……）　などなど

『SHAME』をあげる人が多かったんだけど、あれは俳優が巨根なだけで、テーマ的にはインポ映画だと思うんだよなあ。ぜひこういった作品を集めて日本巨根映画祭を……できたらラピュタ阿佐ヶ谷さんの美人館主にやっていただきたい。

4/19（金）

角川シネマ新宿で『トラベラーズ次元警察』。見たけどこれ映画じゃなかったぞ！

しかし実を言うとたいへん悔しいことに長澤奈緒はわりと好みだったりするんです。

4/20（土）

アップリンクXで『「監督失格」まで』刊行記念の〈平野勝之90年代作品特集上映会〉。

初日の今日は傑作『わくわく不倫講座』の上映で、その後井口昇監督とのトーク。井口さんに平野さんにされた酷い話を全部告発してもらおうかと思ったのだけれど、平野さんが来たので不発でした（笑）。しかし『わくわく不倫講座』は何度見ても奇跡の傑作だなあ。平野さんの「特殊男優の映画」と「私小説AV」とをブリッジするがゆえの傑作なのではないか、と思ったりもする。

4/22（月）