柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『県庁おもてなし課』・・・『阪急電車』のスタッフが再集結!ということでますます期待できず (柳下毅一郎)

 

 

『県庁おもてなし課』

監督 三宅喜重
脚本 岡田恵和
音楽 吉俣良
原作 有川浩
出演 錦戸亮、堀北真希、船越英一郎、高良健吾、関めぐみ

 

阪急電車 片道15分の奇跡 [DVD]  またしても有川浩原作! なんでみんなそんなに有川浩が好きなのか。本作は監督三宅喜重、脚本岡田恵和ら阪急電車のスタッフが再集結ということでますます期待できない感じが漂っているわけだがそれでも映画は作られる! 本作は有川浩が郷里高知県の観光課に取材して書いた一作ということで、高知愛にあふれるご当地映画。高知県民以外誰がこんなものを望んでいるのだろう

掛水史貴(錦戸亮)は高知県庁の観光振興課あらためおもてなし課の職員である。堅い名前をあらため、市民に親しまれるひらがな名称にしよう!といういかにも役人らしい発想でできあがったおもてなし課で張り切る掛水は「高知出身の有名人を“高知県親善大使”に任命して高知県のPRをしてもらおう!」といかにも役人的なアイデアを思いつく。さっそく高知出身のベストセラー作家吉門喬介(高良健吾)に親善大使を依頼して快諾される。やれやれ一件落着……と思っていたら吉門から逆電話が!

「きみさあ。34日って聞いて思うことない?」
「は? いえ、なんですか?」
「きみがぼくのところに電話してきてから34日たつんだよ。なぜ一度も電話してこないんだい?“親善大使”って企画もう無くなったの?」
「いえ決してそのような!」
「依頼だけで仕事が済んだ気になってるのが役人根性というやつだよ。きみたちに必要なものはなんだかわかってる? 民・間・感・覚だよ

(ちなみにここまでは有川浩の実体験なのだという)

「……」
「いいかね。きみたちに教えてあげよう。まず、女の子を一人入れることだ。公務員じゃない女の子ね。彼女の指摘はどんなに小さなことでもちゃんと受け止めるように。あと、“パンダ誘致計画”について調べるといいよ」

ははーっと承った掛水はさっそく“パンダ誘致計画”について調べはじめるが、先輩職員はみな「その話はしたくない……」と言葉を濁す。よっぽどヤバイ案件なのか!? 掛水は総務部のアルバイトだった明神多紀(堀北真希)をスカウトして“パンダ誘致計画”について調べてもらう(これで“女の子”の案件も解決だ!)。

 

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