『テンジャン』 (2012) -究極の味噌を探せ!韓流設定てんこもりドラマ[akira♪のスットコ映画の夕べ ]
『テンジャン 』(2010/韓)
監督・脚本 : イ・ソグン
出演 : リュ・スンニョン、イ・ヨウォン、イ・ドンウク
物語は、ある男の死刑執行現場で始まる。凶悪犯罪と脱獄をくり返し、逃亡中に捕まった犯人の最期の言葉は
「あの味噌(テンジャン)チゲが食いたい」
だったという。これを内部からのタレコミで知ったTVプロデューサー、チェ・ユジン(リュ・スンニョン)は、暴露番組のネタとなると確信し調査を始める。
5年前の逮捕時、犯人は山奥のひなびた食堂で一心不乱にチゲ鍋を食べていた。立ち会った警官達は「人質さえ取っていなかった」「手錠をかけられても気づかなかった」「この世のものとは思えないいい匂いがした」「一滴でも残っていたら俺が食べたのに!」と口々に謎の供述。更に警察医に当時の犯人の栄養状態や薬物反応の有無等も尋ねたが、全く異常なし。知り合いの刑事に頼み込み、捜査資料を見せてもらって逮捕現場の食堂に向かう。何かの口コミが広がったらしく、小さな食堂は大賑わいしていた。番組クルーと味噌チゲを味わったユジンは、「不味くはないけど…そこまで美味しいか?」と疑問を持つ。おかみさんはグルメ番組ではないと知り取材拒否。ところが帰社後におかみさんから連絡があり、ユジンが再度訪ねて行くと「あの犯人が食べたチゲ、作ったのは私じゃなくて…」と真相を語りはじめる。
それはある早朝のこと、若い娘が店の前に立っていた。チャン・ヘジン(イ・ヨウォン)と名乗る大人しい娘は、見るからに家出中。家に入れて食べさせてやり、店を手伝ってもらうことに。ヘジンが大事そうに持っていたのは、味噌甕だった。えもいわれぬ芳醇な香りのその味噌で作ったチゲを食べた途端、おかみさんは恍惚状態に。しかしいくら頼んでもその秘伝は教えてもらえなかったという。その後の消息を聞いたところ、「たしかパク会長とかいう男性と出て行ったきり行方が知れない」と突然思い出したおかみさん。ユジンは社に戻り、慌ててググるとパクは下水溝会社の会長だったが、娘が消息を絶った後に自動車事故で運転手とともに死んでいた。
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