柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『Pussy Riot : A Punk Player』 ビッチ乙! 今、世界一恰好いいロシアのガールズ・パンクといえば・・・ (柳下毅一郎)-2,561文字-

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Pussy Riot : A Punk Player (2013)

監督 マイク・ラーナー、マキシム・ポズドロフスキン
出演 プッシー・ライオット

 

ico_yan 今、世界一恰好いいパンクバンドと言えば、ロシアのガールズ・パンク、プッシー・ライオットである。カラフルな目出し帽にミニスカのギャング・スタイルは『スプリング・ブレイカーズ』にも影響を与え、反プーチンを標榜して教会で破壊的ギグをおこない、逮捕されて懲役刑を受けるや、マドンナからアムネスティ・インターナショナルまでさまざまな世界的ミュージシャンや政治家が抗議と救援の手を差し伸べた。政敵やジャーナリストを次々に暗殺する暗黒のプーチン体制下にあって、すべてに反抗するプッシー・ライオットこそ真のパンク!そんなプッシー・ライオットのドキュメンタリーが登場した、と聞いてたいへん気になっていたわけですが、はたして!

www_hbo_com_documentaries_pussy-riot-a-punk-prayer_index_html プッシー・ライオット、実はパンク・バンドと呼ぶのは正しくなく、むしろアクション/パフォーマンス・アート・ユニットとでも呼ぶべきものであるらしい。メンバーは十数人いるのだが、多くは匿名で参加者の本名は明かされていない。匿名をたもつための目出し帽である。パフォーマンスのたびに集まるかたちで、固定したメンバーがいるわけではない。プーチン大統領の就任時には赤の広場で反セクシズム、反独裁を訴えるゲリラ・パフォーマンスをおこなっている。そしてついに2012年2月21日、モスクワのロシア正教会ハリストス大聖堂に入りこんだ四人のメンバーは「パンクの祈り」なるパフォーマンスをおこなおうとして、ただちに警備員につまみ出される。教会なので、一応「祈り」である。その後3月3日、パフォーマンスに参加した三人が逮捕された。

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tags: ドキュメンタリー プッシー・ライオット 洋画

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