▽[今週の殺し屋日記] 柳下毅一郎の9/9 -9/20 デ・パルマの『パッション』・『女っけなし』・『映画の中の在日コリアン』・『カナザワ映画祭』
9/9(月)
新宿バルト9にて『ガッチャマン』。
いろいろわかんないところはあるんですが、いちばんわかんないのは近未来設定ですね。
この時代まで中野サンプラザあるんだ、と……
9/10(火)
角川シネマ新宿にて『貞子3D2』。噂のスマ4D上映。
これ、現代のギミック上映としては非常におもしろいものだったね。場内満員ならもっと良かったんだけど。
ただ、映画はギミックにスポイルされてかなり適当な出来。
9/11(水)
ネイキッド・ロフトで『映画の中の在日コリアン』イベント。
松江哲明くんにゲストに来てもらって、在日映画について適当に話す
司会清さんの準備が素晴らしかったおかげで、準備期間が少なかったわりにはなんとかなったかな。
本日のフレーズは「グ・スーヨンを憎んで在日を憎まず」で。
9/14(土)~17(火)
カナザワ映画祭へ。映画祭に行ったからといって映画を見ていたと思ったらおおまちがい。
もっぱら寿司を食い、魚を食らっていました。一日一ノドグロ。
9/19(木)
アスミック・エース試写室でデ・パルマの『パッション』。
最近、試写というと内覧で見るか、さもなくば最終試写に駆け込むというパターンが多い。まあ忙しいということなんだけど。で、これ見終わって「いやー酷い映画だったな~」とニコニコしながら言ったら、けなしてるんだと思われてしまい、宣伝部員にそのニュアンスを説明するのが面倒だった。デ・パルマ見て「酷いね~」というのは誉め言葉だというリテラシーを世に広めていきたい。
その後新宿ピカデリーにて『劇場版ATARU THE FIRST LOVE & THE LAST KILL』。
ちなみに栗山千明がATARUを「チョコザイくん」と呼んでいるのは「猪口在」を音読みすると「ちょこざい」になるからなんだそうです。どうでもいい情報。
9/20(金)
朝から内覧試写。内容についてはいずれ。来年のアカデミー賞を争うであろう作品です。助演女優賞は決まりだと思ったな。
その後シネマート六本木で試写。『女っけなし』他一本。
フランスの非モテ映画。童貞青年がバカンスに来た美しいシングルマザーと仲良くなるのだが……みたいな話。
ただフランスなんで『電波男』や『40歳の童貞男』みたいな話にはならず……
9/21(土)
昼から稲田堤へ。河原にある「天国にいちばん近い飲み屋」に出かける。
ちなみにこの飲み屋、島田雅彦の『ニッチを探して』に登場するらしい。
赤羽まるます家をはじめとするオレの最愛の飲み屋がみんな『ニッチを探して』に登場するという。喜んでいいものか悲しんでいいものかわからん。
ちなみに「天国にいちばん近い飲み屋」ことTは、かつては京王閣で競輪開催中には渡し船を出して客を連れてきたりしていたらしい。そんなことも教えてくれる『ニッチを探して』はとってもいい本なのでみんな読みましょう! 微妙な気分になるかもしれませんが。