『バーニング・ブライト 』 家の中にシベリアン・タイガーがいた! ギャー!トラ以外はほとんどお金がかかっていないアニマルパニック映画 [♪akiraのスットコ映画の夕べ] -2,419文字-
『バーニング・ブライト 』(2010/米)
監督 カルロス・ブルックス
出演 ブリアナ・エヴィガン、チャーリー・ターハン、ギャレット・ディラハント
気が付いたら家の中にシベリアン・タイガーがいた! ギャー!!!
というだけのシチュエーションスリラーなんですが、一番の売りはCGではない本物のシベリアン・タイガーを使ったところ。『ライフ・オブ・パイ』より(その点だけは)エライ!!
そんな一発芸的な作品のあらすじ。ケリー(ブリアナ・エヴィガン)と弟のトム(チャーリー・ターハン)は、母を亡くして継父ジョン(ギャレット・ディラハント)と3人暮らし。ケリーは奨学金で大学進学が決まり、自閉症の弟の面倒が見られなくなるため施設に預けに行くが、その学費が未払いで弟は受け入れを拒否される。驚いて銀行に電話をすると、全額継父が引き出したという。大ショックのケリーは、なすすべもなく弟を家に連れ帰る。
帰宅すると家の前には巨大なトレーラーが止まっていた。チンパンジーなどいろいろな動物が積まれていたが、ひときわ大きな檻には獰猛なシベリアン・タイガーが! しかも、搬入を手伝っていたオッサンの指を食いちぎるほどトラは飢餓状態。預金をどうしたのか継父に問いただすと、あっさり
「家でサファリパークを始めることにしたからトラを買ったんだ」
……って、どゆこと?? サファリパークって家で営んでいいんですかっ!? てかどんぐらいの規模なんだよ!!
「お客はやっぱり危険な動物の方が喜ぶんだ」とか意味不明な事業計画を立てて弟の学費を使い込んだ継父にあきれ果てたケリー。こんなクズ野郎と再婚した挙げ句、ママは自殺してしまった……どうして?と茫然自失。外ではハリケーン襲来に備え、窓という窓にしっかりと板を打ち付けるよう、継父が搬入バイトの面々に命令をしていた。<手に取るように予想できるこれからの展開
大学進学が夢と消えてしまってガックリのケリーだったが、いつものように弟の世話をし、早めに寝てしまった。目が覚めると、板張りされた窓の外からは暴風域に入ったらしき音がし、継父は買い物に行くという書き置きを残して外出した模様。そしてふと階段の下を見ると、なんとトラが家の中をうろついている!!! ええええっマジでええええ!!!??(恐怖!!) ハリケーンのせいで電話も通じず、ケリー大パニック!!
観客の予想が100%当たり、鬼畜すぎる継父は、出入り口を全て頑丈に塞いだ上で、子供たちが寝ている間にトラを家に放ったのであった。さてここからは、キャミソールにパンツ一丁のケリーちゃんがいかにトラに対抗するかが見所となります。まるで忍者のごとく、室内のダストシュートに両手両足で突っ張るとか、トラの嗅覚をごまかすために香水を撒いたりとか、女子高生にしておくには惜しい頭のまわりよう。守らなくてはならない弟もいるし、狭い自宅で一人ダイハード、というか『シャイニング』のジャック・ニコルソンを迎えうつシェリー・デュバル状態。この家がまた妙に安普請というか、トラの行く先々が次々に破壊されるとベニヤ板感バリバリです。
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