柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『原宿デニール』 原宿の街角の変態韓国人・・・の映画が、なんとユニバーサル製作・配給。びっくりしたなあもう。(柳下毅一郎) -2,718文字-

FireShot Screen Capture #014 - '原宿デニール' - hara-deni_jp_#

 

原宿デニール

監督・脚本・編集 タカハタ秀太
出演 武田梨奈、BEE SHUFFLE、麻宮彩希、山本浩司

 

face またぞろご当地映画、キャストもあれだしまたぞろよくわからん山師が……と思って幕が開いたとたんに♪ちゃーん、ちゃーん、ちゃらちゃーん とおなじみのメロディが流れて地球がまわりはじめたときのショックを想像していただきたい。『原宿デニール』、なんとNBC Universal Entertainment製作・配給なのである。びっくりしたなあもう。監督・脚本はタカハタ秀太

日本のテレビディレクター、映画監督。テレビでは、バラエティ「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ)、「ASAYAN」(テレビ東京)、「SmaSTATION!!」(テレビ朝日)、「チョナン・カン」(フジテレビ)といった数々の伝説的番組のディレクターを担当しながら、ドラマ「上野樹里と5つの鞄」(WOWOW)、「蒼井優×4つの嘘 カムフラージュ」(WOWOW)の演出も手がける。

最近ではドラマ「黒い十人の黒木瞳。」(NHK BSプレミアム)、「ミエリーノ柏木」(テレビ東京)は全話演出を含め、脚本も担当。

ホテル ビーナス [DVD] 映画作品は「ホテル ビーナス 」(SMAP草彅剛主演の全編韓国語の作品)の監督として、独特の無国籍感を醸し出し、淡々としていながら重みのある台詞回し、猥雑さと清らかな美しさが代わる代わる立ち現れる映像で、人生の物悲しさと生きていくことの希望を描き、モスクワ国際映画祭コンペティション・パースペクティブ(新人監督部門)最優秀作品賞を受賞。

『チョナン・カン』のディレクターということで韓国へのコネがあり、テレビの偉い人なんでユニバーサルなんぞから金を引き出す技があり、そしてやたらと短編オムニバス的作品が多いので、ショートコント的作品が得意(あるいは長編の構成が不得意)ではないのだろうか、というわけで出来上がった映画は予想どおりにオムニバス形式だったわけだが、いろいろ予想外のことがあってですね……

 

 

「新しいことはだいたいこの町からはじまると言ってもいいかもしれない。クレープ屋も、タレントショップも、一号店はこの町だった。日本中の若者が、一度はこの町にあこがれ、夢をつかみ挫折する」

そこが原宿。語るのは映画監督志望の女(麻宮彩希)。原宿の街角で道行く人を観察しながらパソコンを叩いているのだが、どうやら原宿の町でみかけたちっぽけなストーリーを拾い集めて脚本を書いているらしい。何やら五つ書いたら映画化できる、とかそういう設定があるらしくて。で、episode 1

原宿のストッキング専門店で働く韓国人ソン(BEE SHUFFLEのミンス)には女性のはいているパンストのデニール(パンストの厚さを示す単位)を一目で判別する特技がある。いやそれは特技じゃなくてただの変態だ! 日がな一日カフェに座って

「……あの娘は20デニール」

 

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