『ハンター』(2011/豪) 大自然とタスマニアデビルとデフォーのお風呂 [♪akiraのスットコ映画の夕べ]
『ハンター』(2011/豪)
監督: ダニエル・ネットハイム
主演: ウィレム・デフォー
<ものがたり>
孤高の傭兵マーティン(デフォー)は、大企業レッド・リーフ社からの依頼でオーストラリアのタスマニアに向かう。生来のハンターでもある彼に白羽の矢が立った仕事は、絶滅したはずのタスマニアタイガーの捕獲及び血液、臓器等の生体サンプルの入手という途方の無いものだった。
オーストラリア及びタスマニア政府公認映画だけあって、心置きなく大自然を満喫して下さい!こんなに凄いんですよ!!という、まるで絵葉書かナショナル・ジオグラフィックかと見まごうばかりの風景が40%ぐらいを締めています。
そして残り60%の内訳としては、
デフォーの筋(スジ) : 30%
タスマニアデビル他野生動物 : 10%
小学生男女 : 5%
林業従事者のネルシャツ軍団 : 3%
女 : 1%
エコな人たち : 1%未満
サム・ニール : 残り
という状況。つまり大自然好きでデフォーファン、もしくは筋フェチ、そしてタスマニアデビル萌えな人にはたまらないという大変ニッチな仕上がりとなっています。以下詳細。
生態調査の科学者と身分を偽ったとはいえ、宿泊先はホームステイ。傭兵なのに! 母親がうつで寝たきりの小学生の姉と弟(会話不可)は、働き手が来たと言わんばかりに家の故障部分を説明。どうやら長い間父親が行方不明らしい。この2人でどうやって家事全般を…と疑問は尽きないが、情報収集も兼ねて町のパブに行くデフォー。環境保護団体の森林伐採反対で職を失いかねないネルシャツメタボ軍団から冷たい視線を浴びつつ、クレンザーを買ってまずは風呂掃除。傭兵任務のまず最初がこれかよ!(泣)
大好きな風呂に入って心機一転、ノックもせずに入ってくる子らから高性能ライフルを隠しつつ、やっと任務に着手できたデフォーは山入り。ここからは過酷な自然状況におけるアウトドアの心得描写が堪能できますが、一般の人はむやみやたらに狩猟はしない方がいいと思います(というテロップは出ない)。
タスマニアタイガーが現れそうな所に罠を仕掛けて12日間、一旦ステイ先に戻ったデフォーを迎えたのは、ニュージーランド出身だけどとりあえず南半球だから!という理由でキャスティングされたであろうサム・ニール。父親不在のその家の面倒を見ているようで、「夕飯置いといたから」と羽をむしっただけの鶏を置いていったため、結局メシの支度までするデフォー。傭兵ですが。
電気が通ってないのでノートパソコンとiPodがヤバい!やむなく(結局)発電機も
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