柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています』 しょうがないからオレが言ってやる。そんな痴話喧嘩を映画館にまで持ち込むな! 文化庁芸術振興基金も使うな!

公式サイトより

 

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています

監督 李闘士男
原作 K.Kajunsky
脚本 坪田文
音楽 安達練
主題歌 チャットモンチー
出演 榮倉奈々、安田顕、大谷亮平、野々すみ花、浅野和之、品川徹、螢雪次朗

文化庁芸術振興基金補助

 

原作ヤフー知恵袋! もうなんでもありだなこれ。2010年にヤフー知恵袋で出た質問が面白いと評判になって、のちにブログ化、書籍化、そしてついに映画化というわけである。毎日家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。どういうことなんでしょうか? 知るか。セックスでもしてろこのやろー! というのがおおかたの反応だろうが、驚いたことに2010年からこっち、誰一人正しくそう答えぬままここまで来てしまったのであった。しょうがないからオレが言ってやる。いいから黙ってセックスでもしとけ! そしてそんな痴話喧嘩を映画館にまで持ち込むな! 文化庁芸術振興基金も使うな!

 

 

さて、それでおしまい、にしてしまいたいくらいこれ中身がない。まあみなさんに延々つきあっていただくのも悪いので、早めに説明しておく。結婚三年目の夫婦の話である。加賀美じゅん(安田顕)がいつものように会社から帰宅すると、妻ちえ(榮倉奈々)が口から血を吹いて死んでいた。じゅんの驚くまいことか。「救急車、救急車……117、117……」とパニックになって騒いでいると、ちえはゲラゲラ笑いながら起き上がり、「超パニックになってた~じゃあご飯にする~?」と何事もなかったかのように日常に復帰する。ちなみにご飯はケチャップでオムライスだ。翌日、昨日はなんだったのだろうか……と帰ってくると今度はワニにかまれて死んでいる。ご丁寧に3800円の値札付き(そんなに無駄遣いしてないよアピール)。あーはいはいワニね……と(誰がどう見たって死んでないので)片付けを手伝うと、翌日は……というわけで連日の死んだふり構成にほとほと困り果てたじゅん、会社の後輩(大谷亮平)に相談するが……

 

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