『猫カフェ』 秋葉原の猫カフェを舞台に、主演は「人気声優」。ここまで安易な猫プロイテーションはさすがに見たことがない
→公式サイトより
『猫カフェ』
監督 沖田光
脚本 大竹菜々子、山下大士、安齋智子、皐月彩
脚本監修 村川康敏
企画プロデュース 大橋孝史
撮影 カツヲ、島根義明、嘉本哲也、竹下権優
出演 久保ユリカ、新井愛瞳、小倉優香、池内万作、宮下順子、岩崎う大、槙尾ユウスケ、上野和真
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秋葉原映画祭案件! というわけでもちろん大橋孝史プロデュースである。舞台となるのは秋葉原の猫カフェMOCHA 。主演は人気声優久保ユリカということでここまで安易な猫プロイテーションはさすがに見たことない。撮影には四人もの名前がクレジットされているが、ほとんど照明を使うことを知らないかのようで、屋内撮影は真っ暗。全面窓で開放感ある猫カフェでの撮影はさすがにそんなことはないのだが。猫の出てこないドラマ部分など誰も気にしてないとはいえ、さすがにこれは商品としてどうなのかと思われる。
映画は四話のオムニバスで、猫カフェにやってきた人々がそれぞれに猫に癒されていくというお話。撮影がゆるければ話もゆるーい。秋葉原成分はどこにあるかというと、常連客が全身迷彩服でバンダナを巻いたミリタリーショップ店長とか、資産ウン億円のIT社長とかだというところでアキバ風味を味わっていただこうというナメた仕掛けだ。猫カフェ店主桜木サクラ(久保ユリカ)が見守る中、やってきたのは制服姿の女子高生で……
第一話「気になるあの子」
女子高生志保(新井愛瞳)、アイドル的な一番人気のブリティッシュショートヘアを紹介されろ、「猫にもやっぱり人気者とそうじゃないのががいるんですね……」と暗い顔で帰っていく。はたと気づいたミリタリーショップ店長が
「やっぱりそうだ。あの娘、星屑少女団のシホちゃんだよ!」
そう彼女は地下アイドルグループのメンバーなのだった。秋葉原=地下アイドルというのもすっかり定着してきた感があります。なお、新井愛瞳本人はアップアップガールズ(仮)というグループで実際にアイドル活動中、「星屑少女団」の他のメンバーにはアップアップガールズ(2)のメンバーが扮しているとのことである。一応新井愛瞳のほうが先輩格にあたるようなので、グループの隅っこで踊っているという設定にいまいち説得力がない。
実はシホが暗いのには理由があって、アイドル活動のせいで(おそらく同級生から)イジメを受けているのだった。LINEでひたすら「ブス」「プロ意識ない」などと叩かれているせいですっかり暗い顔になり、ファンサービスもできないのでヲタも推し変して他のメンバーのところにいってしまうという悪循環。すっかり嫌になって、ある日いきなりライブの最後に
「突然ですいません……わたし、今月いっぱいでアイドル活動から引退します!」
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