柳下毅一郎の皆殺し映画通信

ラジー賞全部門ノミネート記念!柳下毅一郎が全部殺戮『トワイライト・サーガ』祭り!![前篇]

ラジー賞全部門ノミネート記念!〈トワイライト・サーガ〉祭り!

2013年度のラジー賞こと最低映画賞ゴールデン・ラズベリー・アワード全部門ノミネートという快挙を果たしたのが〈トワイライト・サーガ〉完結編の『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーンパート2』やはりこれを見ないことには今のアメリカ映画は語れないだろう……と思ったのだが、実はわたくし、ダメ映画は見ないで済ませられるなら積極的に見たくないという性分でして(嘘じゃないよ!)、〈トワイライト・サーガ〉は一本も見ていないのだった。だが完結編を見るためには過去作品も見なければならない!というわけで〈トワイライト・サーガ〉マラソンを開催することになったのだった。てっきり三部作だと思ってたら5本もあったのか!はたして完走できるんでしょうか?

 

第一部
『トワイライト~初恋~』
監督 キャサリン・ハードウィック

記念すべきシリーズ第一作。皆さん御存じのように本シリーズは超絶美形吸血鬼少年(実年齢は107歳)と文系根暗少女の運命の恋を描いて全米の文系少女に馬鹿受けしたステファニー・メイヤーの小説を原作にした映画である。ヒロインのベラにクリステン・スチュワート、美形吸血鬼エドワードにロバート・パティンスン(デヴィッド・クローネンバーグの新作に出演。やっぱイメチェンしないとね……)を配して映画も大ヒット。さて第一作はベラがアリゾナから霧深きワシントン州フォークスの町に引っ越してくるところからはじまる。実は離婚した母親の新恋人がマイナーリーグのプロ野球選手だもんで、母は恋人にくっついてフロリダの春期リーグのおっかけに行くというのだ。仕方ないので田舎町で保安官をやってる父親のところに来たというわけだ。

転校早々、気になったのがカレン一家。超美形ばかりの五人姉弟で、医師カーライル・カレンの養子だという。なぜかうまいこと男女二人ずつでカップルになっており(「近親相姦よ~フケツ!」と校内ではもっぱらの噂)、ひとりあぶれているのがエドワード。女子からのアタックも軽く流しているのだが、なぜか特別に美人でもないベラにロックオン。だが理科の授業で隣の席になると露骨に嫌がる。「なにこの嫌な奴……でもイケメンだし(じゅん)」とか思っていたある朝、登校中にいきなりスリップした車が飛び込んでくる。絶体絶命!と思ったら瞬間移動でエドワードが横に立っており、車のフレームを凹ますような怪力を発揮して助けてくれた。いったい何者なの?と考えているあいだにさしたる謎もなく、彼が吸血鬼だと判明する。

吸血鬼は吸血鬼でも人間の血は吸わず、動物の血で生きている菜食主義者がカレン一族なのだ。別に十字架も怖くないし、日に当たればキラキラ輝くし、ワイヤーワークでぴょんぴょん跳ねて走れば加速装置。吸血鬼らしい弱点など特に見当たらないエドワードにベラはたちまち夢中だ。だがエドワードのほうはベラに近づこうとはしない。「きみの匂いがたまらないんだ」近づきすぎると襲いたくなってしまうので自制していたというのである。だがベラは気にせず積極的に迫りまくりとんだビッチやないかこの女。夜ベラの寝室にこっそり忍んでくるエドワードだが、ベラが「キスして」せまると「ダメだ!」必死で飛びすさる。これが草食系男子という奴か!アメリカでもやはり草食系がはやりらしい

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