柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『Prince of Legend』 LDH映画には未知の部族との出会いのような驚きがある。なぜテーマソングが80sなのか・・・。エグザイル部族の習慣に新たな知見が

公式サイトより

『Prince of Legend』

監督 守屋健太郎
脚本 松田裕子
エグゼクティブプロデューサー EXILE HIRO
撮影 安田光
音楽 中野雄太
出演 片寄涼太、飯島寛騎、塩野瑛久、鈴木伸之、川村壱馬、佐野玲於、関口メンディー、吉野北人、藤原樹、長谷川慎、町田啓太、清原翔、白石聖

 

faceアッパーすぎて素面では見られない予告編で観客を圧倒したLDHの新作は「胸キュンイズデッド」と堂々と邦画界のトレンドである青空恋愛映画に挑戦する。いやそれ自体はいいのだが、結果はこれがまったく意味不明にもほどがある中身で……LDH映画を見ることには未知の部族との出会いのような驚きがある。さてこの映画、90分強であるにもかかわらずはじまってから20分近く「これまでのあらすじ」があるという仰天の展開。どうやらこれ前編としてTVシリーズがあったらしいんだが、それにしても親切なのかなんなのか。

 

 

そのあらすじから設定をざっくり説明する。主人公朱雀奏(片寄涼太)は総資産数兆円の財閥御曹司でイケメンの王子中の王子。ある日、父親から自分の初恋の人の娘である成瀬華音(白石聖)の様子を見てきてくれと頼まれる。華音はセレブ校である聖ブリリアント学園に通いながらもバイトを掛け持ちして親の借金を返している苦学生(この辺の設定どうなんだよとか思うけど、すぐに突っ込むのも馬鹿馬鹿しくなります)。奏は華音に近付こうとするが気の強い彼女から容赦ない拒絶をくらい、逆に惚れさせてからこっぴどくふって逆ねじを食らわそうと思いつく。

一方、玄武高専のヤンキー王子京極尊人(鈴木伸之)も華音に惚れこむ。気のある素振りを見せられて喜んでいた尊人だが、実は弟の京極竜(川村壱馬)が金をわたして演技させていたことが判明。それを知って逆にテンションあがる尊人。一方、奏にライバル意識を抱く聖ブリリアント学園生徒会長綾小路葵(佐野玲於)は、奏が華音に執心なことを知り、彼女を誘惑して奏の鼻を明かしてやろうとする。さらに華音を守れる男になりたいと思ったダンスする下級生天堂光輝(吉野北人)が……以下同様多数なんで略するが、そういうわけで登場する男性はみななぜかそれほど魅力的とも思えないというかむしろイモい感じさえする華音に惚れこみ、そこでたまたま聖ブリリアント学園で三年に一度催される〈伝説の王子選手権〉が近づく中、華音が(伝説の王子選手権を盛り上げたい理事長の陰謀に乗せられて

「わたし~伝説の王子になった人と付き合ってもいいかな~」

 と言ったもんでみんなこぞって聖ブリリアント学園に転入してきてみんなで(聖ブリリアント学園の生徒・教師・卒業生しかなれないという)伝説の王子を目指して競い合うことになるという必然性だらけのお話なわけですが、まあそれはどうでもよくて、いくつかポイントがあります。

 

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