柳下毅一郎の皆殺し映画通信

『アンルーリー -復讐の街-』(1998) 暴走は止まらない!! [♪akiraのスットコ映画の夕べ]

『アンルーリー~復讐の街~』 (1998/仏)
監督 : フィリップ・ベレンジェ
出演 : ヴァンサン・カッセル、モニカ・ベルッチ

ピトゥ(ヴァンサン・カッセル)は故郷マルセイユの小さな町に7年ぶりに帰って来た。迎えに来たのは古い友人のジル(エンリコ・ロー・ヴェルソ)。まだ若いが地元マフィアを取り仕切り、暗黒街の頂点に立っている。実家に帰ると兄は結婚しており、しかもその相手は元カノのマルゴ(モニカ・ベルッチ)だった。気まずい雰囲気を漂わせる2人。

ジルが面倒を見るアマチュアサッカーチームの練習試合で、アラブ系の少年モモが置き引きをやらかそうとして、あやうく一悶着起きそうになる。移民が増えたのと同時に失業者も増えているため、民族間の争いは後を絶たない。ピトゥは7年前に警察沙汰を起こしており、働く場所はジルのナイトクラブしか無かった。バーテンになるとジルの取り巻きに早速目をつけられる。腕っ節だけが取り柄のかつての級友、ナヨナヨ系、年配の3人組という、トリオ・ザ・ルサンチマンは、ジルが自分達よりピトゥに親切なのが気に食わないのだった。故郷の海も汚れたな…とゴミの浮かぶ海岸でアンニュイな気分のピトゥ。

そんなある晩、バイトに飽きたピトゥは客の女をナンパする。車の中は狭いとばかりにボンネットの上で励む2人を覗き見していたトリオは、おこぼれに預かろうとしたが相手の女に拒否されて逆上。次に来たカップルを勝手に入店拒否した挙げ句、男はボコって半殺し、更には女をレイプ寸前のところ、助けに来たピトゥに邪魔される。とばっちりを食って死んだのはカップルの飼い犬。

家に地元の政治家を呼んで接待していたジルに「あの3人組、狂ってるよ!暴行にレイプだぞ!!なんとかしろよ!」と訴えるが、適当に返されて不信感を募らせる。クラブで開店準備をしていると、昨夜のカップルとそのダチ連中がものすごい剣幕で乗り込んで来た。先頭に立った女が叫ぶ。

「よくも私の犬を殺したわね!!」

いやまあ確かにそれはそうなんですが、それ以外にも怒るべきことがあるだろう!!! しかしその一言を皮切りに、店内大乱闘。椅子やパイプやナイフなど思いつく限りのチンピラ武器が駆使される中、トリオの年配キャラがライフルを持ち出し、一瞬にして大殺戮現場に! あまりの惨状に言葉を失うピトゥ。が、背中を撃たれた件の女はまだ死んでいなかった!今なんとかすれば間に合う!と思った矢先、背後から年配が銃を突きつける。「もとはと言えば(ヤラせなかった)お前が悪いんだ! 3つ数える間にお前がこの女を始末しろ!」とライフルを渡された絶体絶命のピトゥを救ったのはジルだった。トリオの暴虐ぶりと女の救命を訴えようとしたピトゥの目の前で、あっさり女を殺すジル。

これで一件落着とするジルと手下達(ていうか明らかに10人以上死んでるんですが!)の目に入ったのは、一部始終を見ていたモモ。口封じに殺されるところをなんとか逃がしたピトゥだが、そのせいで自分も追われる身に。

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tags: フィリップ・ベレンジェ モニカ・ベルッチ ヴァンサン・カッセル 洋画

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