「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ストライカーのポジションにはウーゴ・ヴィエイラでも伊藤翔でもなく、大津祐樹を起用か  [J13節名古屋戦プレビュー]

 

これ以上の黒星は負の連鎖を加速させかねない。スタイル構築どころか、疑心暗鬼を深めてしまう。鹿島アントラーズ戦の勝利で負の流れを断じたかに見えたが、どうやら一時的な処方箋に過ぎなかった。割り切って鹿島戦のサッカーを続けていくなら違う道筋も見えるのだが、ボスには揺るがない信念がある。内容を良くすることで、結果がついてくる。もはや、その一択である。

 完敗に終わったジュビロ磐田戦をどう考えるか。PKやり直しからの仲川輝人のリーグ戦初ゴールと退場した選手の暴力行為によって印象は薄れているが、ここまで何もできなかった試合は今シーズン初めてだった。力関係というよりも、相手の対策が素晴らしかったと賛辞を送り、忘れるべきだろう。理想を掲げる風間八宏監督率いる名古屋グランパスが磐田のように対応策を練ってくるとは考えにくいだけに、内容は自然と良化するかもしれない。

明日、お互いに自分たちのスタイルを貫くカードは、大味な打ち合いになる可能性がある。どちらもボールを保持しようと考え、ミスが起こらないことありきのサッカーになる。名古屋の前線にはクオリティの高い外国籍選手がいるため、より高い集中力とタイトな守備が求められるわけだが、そんな時に勝敗を分けるのは一つのミスである。明日はミスが多く起きたチームが苦しくなる。

そのゲームに臨む11人だが、アンジェ・ポステコグルー監督は中2日の連戦にもかかわらず戦術の確認に時間を割いた。コンディションの回復よりも戦術練習を優先したあたりに今のチーム状況がうかがえる。といっても新たな戦術を落とし込んだわけではなく、これまで口酸っぱく言ってきたことの確認と反復である。その末に、名古屋戦に先発する11人はスタイルを体現できるメンバーが選ばれた。

 

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