なぜ前半のサッカーを後半もできなかったか [J13節 名古屋戦レビュー]
前半の好内容と試合全体を通しての決定機の数を考えると、勝たなければいけない試合と言っていいだろう。
立ち上がりから主体的にボールを動かして名古屋グランパスを圧倒した前半について、3試合ぶりに先発した松原健は「いいスタートを切ることができて、相手を後手に回すことができた」と手ごたえを口にした。最後尾に控えるGK飯倉大樹が「前半は何もやることがなかった」と話すくらいに相手を押し込み、26分には喜田拓也のダイビングヘッドがゴールネットを揺らす。
後半はオフェンスがスローダウンすると同時に相手が前へ出てきたこともあり、終盤になってマリノスのチャンスが増えた。どんな理由であろうとも決定機は決定機。そこで仕留めていれば2-0以上のスコアで勝っていただろうが、どうしても決めきれない。いずれも途中出場のウーゴ・ヴィエイラとオリヴィエ・ブマル、そしてユン・イルロクという助っ人勢が決定機を外してはお手上げ。「あそこ(ループシュートの場面)は決めないといけない。みんなに謝りたい」(ウーゴ・ヴィエイラ)というように、チャンスを外した選手自身が誰よりも分かっているのだから次に期待しよう。
それよりも、なぜ前半のサッカーを後半もできなかったか精査すべき。前半は大津祐樹がプレスのスイッチ役を務めたが、相手のボランチが最終ラインに入ってボールを回すようになってボールを持たれた。そういったピッチ内の変化に対応できていないのが今のマリノスで、手法こそ異なるがサガン鳥栖戦やコンサドーレ札幌戦、ジュビロ磐田戦など対策を打たれた試合でことごとく後手を踏んでいる。ベンチから効果的な指示や方策が出ておらず、結果として一本調子のサッカーになってしまう側面もある。
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