「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

毎試合だけでなく毎日チームは違う。記者の醍醐味です。仕事としては『プライスレス』なんです -マリノス番記者人生はこうして始まった [1000号記念番外編 (2)] (無料)

 

前回からつづく

 

マリノスの番記者歴12年、藤井雅彦のヨコハマ・エクスプレスは2012年9月からスタートし、本号で通算1000号を迎えました。※注

今回はワールドカップ中断期間を利用させていただき、ヨコハマ・エクスプレスの1000号記念の特別号となります。マリノスのニュースをご期待の方には手前味噌で恐縮ではありますが、もしお時間あればご笑覧のほどお願いいたします。(編集部)

※注: 「ヨコハマ・エクスプレス」は試合ごとにプレビュー/レビューと監督/選手コメントを掲載してお届けしていますが、監督/選手コメントはプレビュー/レビューとあわせて1本とカウントしています。(そのため、これまでの記事数をばらしてカウントすると1761本となります)

 

 

 


マリノス番記者人生はこうして始まった [藤井雅彦1000号記念インタビュー(2)]


(聞き手:編集部)

-中澤選手は?

佑二さんは僕の原稿を褒めてくれたことがあって、読んでくれているのを知らなかったので、とにかく嬉しかったです。記者と選手なのでもちろん会話をしますが、やっぱり原稿を褒められるのが一番嬉しい。記者冥利に尽きる瞬間です。佑二さんは今でも取材する時は背筋がピンと張るというか、緊張するレジェンドプレーヤーです。

 

-ジュビロ磐田に移籍しましたが、中村俊輔選手は?

シュンさんは、純粋にサッカーが好きな人。ボールを蹴っている時間が一番長い。本当にサッカーが好きで、サッカーならレベル問わず草サッカーでもいいんじゃないかってくらい好きなんだと思います。もし引退しても、ずっとボールを触っている人でしょう。

 

-たくさんの選手を取材し、記事にしてきた12年のマリノスの番記者生活ですが、ポリシーみたいなものはありますか?

思ったこと、感じたこと、あとは苦言を呈すことになったとしても建設的な意見はなるべく書いてきたつもりです。エルゴラの採点も厳しいほうだったかもしれません(笑)。
新しい選手が入ってくる時、最初に挨拶するタイミングで、お互いプロだから書かなければいけないことは書かせてもらいます、と伝えています。できるだけ正面からぶつかりたいんです。マツさんから『書きたいことを書け』と教えられました。マツさんは“忖度”みたいなの嫌いだったし、本音でぶつかりたいって人だったから。勇気というか、背中を押されました。
クラブも、僕の書いた記事に何か指摘されたことはほとんどありません。マリノスにはビッグクラブの歴史と伝統がある。そして、誰よりも多く現場に来ているのもわかってくれていると思います。
実力も実績もない駆け出しの頃に、足で稼ぐしかないと思っていたのを、今も地道に続けています。そのために練習グラウンドまで自転車で通える距離に引っ越したこともありました。

 

-今後の記者人生について

この仕事飽きないの? と言われることもあります。けれど僕から言わせれば、毎試合だけでなく毎日チームは違う。本当に生き物ですから。年度が変わったら、もう全然違うくらい。そういう変化の中にいるし、それをどうやって見つけていくのが腕の見せどころだと思っています。仕事としては『プライスレス』なんですよ。それが楽しい。記者の醍醐味です。そこにゴールはないんです。毎日を積み重ねてきての1000号ですけど、まだまだ通過点だと思っています。

 

 


創刊1000号に寄せて


 

DF 23 下平 匠

「もう10年以上チームを見続けているということで、ほとんどの選手よりも在籍期間が長い(笑)。それだけマリノスの知識に長けていて、詳しいと思います。今後はさらに切れ味鋭い記事を期待していますし、藤井さんと一緒にタイトルを獲得したいです」

 

DF 27 松原 健

「節目の1000号おめでとうございます。いい区切りだと思うので何かキャンペーンをやったらいいんじゃないですかね?(笑)。記者がこれだけずっとチームに密着しているケースはあまりないと思います。良いことも悪いことも書くのが仕事でしょうし、僕たち選手は書かれるのが仕事。これからも楽しみにしています」

 

MF 5 喜田 拓也

「一緒にチームを作っていきたいという気持ちでいつも取材してもらっています。チームが強くなるにはメディアやサポーターの力が必要で、そういうところでのチーム力や魅力も大事になる。これからもマリノスファミリーとしてチームを強くしていきましょう」

 

 


藤井雅彦のコメント


日頃からのご愛顧、本当にありがとうございます。積み上げてきた1000号は、僕にとってマリノス番記者としての軌跡であり、誇りです。今後もより良い記事を読者の皆さまに提供できるよう、精進していく所存です。

 

 

最初の試合プレビューは、2012年9月29日の大宮アルディージャ戦。スタメン予想に名を連ねるメンバーもこれまた懐かしいですね。

 

 

 

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