「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「(川崎は)勝っていないけど、不気味。前線の能力は高い」(栗原)・「5試合で6失点はもっと減らせる」(榎本) +中澤・兵藤・冨澤他 [川崎戦直前インタビュー] (2,581文字)

 

【players voice DF 22 中澤 佑二】

――5連勝を振り返って

「チームとしてたくさん点を取れているのはいいこと。それに得点パターンが豊富なのはいいこと。セットプレーからだけじゃなくて、広島戦のようにミドルシュートからもゴールできれば相手はやりにくいはず。ただディフェンスの選手としては毎試合のように失点していることが気になる」

――完封は1試合のみ

「リーグ戦で完封したのは第2節のエスパ戦だけ。そのほかのゲームでは失点しているし、湘南戦とFC東京戦では2失点ずつしている。5試合で6失点は少ないとは言えない。今年は失点20点台を目指しているので、気を引き締め直したい。どこかで点が取れなくて苦しい試合がやってくるので、そういうときのために守備を修正しなければならない。

――フロンターレは未勝利だが

「この時期はまだ勝てないチームもあるもの。フロンターレは前線の個の能力が高い。チームの調子が悪いからといって中途半端なプレーをしたらやられてしまう。ウチは一つのサボリが失点に直結するチームなので、そこには気をつけたい。ディフェンスはそうはいかないけど、オフェンスは個の調子で打開できる」

 

【試合に向けて】
樋口 靖洋 監督

「ウチにとって日程的にはいい。今週はナビスコカップがなかったので今週と来週の2週間は5月の連戦に向けてしっかりトレーニングを積める。対相手というよりも自分たちのやるべきことを確認できる期間。チーム戦術の整理を全員で共有したい。メンタル的に慢心しないことが大事。選手には「まだ7分の1しか終わっていない」と話した。まだまだウチはチャレンジャー。ここまで大きなけが人が出ていないので、そういったアクシデントへの備えをしっかりしておかなければいけない。
ここまでいろいろな試合があった。先制した試合、先制された試合、FC東京戦のように打ち合いになった試合、この前の広島戦はお互いにサッカーができるようなピッチコンディションではなかった。そういったゲームを勝ちきってきたことは評価できる。基本的には5試合、5試合の区切りで考えている。5試合で最低勝ち点10取れれば、全体でシーズンの勝ち点が60以上になる。それは一つの優勝ラインだと思う。あとは中断期間までに13試合あるので、そこまででどの順位にいるかが大事。
今週はまず、しっかりとダービーを意識してやりたい。去年はリーグ戦で2引き分けだった。今年はナビスコカップで勝っているけど、リーグ戦でしっかり決着をつけたい。相手は去年の途中から監督が(風間)八宏に代わって、ボールをしっかり動かすサッカーになった。その相手の良さを消しながら圧倒したい。いまはボールに対して奪いに行く守備が徹底できている。それをこの試合でも続けたい。ただここまで失点はサイドを揺さぶられたときに多いので、そこは見直していきたい。
相手は難しい状況だからこそ能力を発揮する状態にあるかもしれない。今までやって来たことをしっかり出すことがフロンターレ対策になる。コンディション面でのアドバンテージはあると思っている。ただナビスコカップについては我々が予想しているメンバーと5人違ったので、その選手についてはあまり差がないと思う。特に前線の選手はフレッシュな状態で出てくるはず。パスをつなぐだけでなく大久保やレナトなど個で打開できる選手もいる。あとは(中村)憲剛が一列前に入ったことで破壊力が増している」

GK 1 榎本 哲也

「ちょっとした油断や隙が失点につながっている。ここまで5試合で6失点だけどもっと減らせると思う。でも失点した試合でしっかり得点して勝っていることは大きい。これから難しい試合が必ずあるし、次のフロンターレ戦がそういう試合になるかもしれない。内容的には0-2くらいの試合をどうにか0-0で終わらせる、みたいな。ただ、いまは失点しても下を向かないし、すぐに切り替えて相手ゴールを目指せているのはいいこと。後ろから見ていてもやることがハッキリしているので不安はあまりない」

DF 4 栗原 勇蔵

「最近勝ち続けているけど失点はあるので、しっかり抑えて完封勝ちできたらいい。強力な攻撃陣を抑えて勝ちたい。相手はまだ勝っていないけど、不気味というか前線の能力は高い。打ち合いになれば相手ペースだと思う。相手は死にもの狂いで来るはずなので、そういう相手に負けて勢いをなくすのは嫌。また勝って次の一週間もモチベーション高くいきたい」

MF 7 兵藤 慎剛

「フロンターレのように調子があまり出ていないチームをしっかり叩けるチームが強いチーム。今月の残り試合はフロンターレ、新潟、甲府の3試合。いまのところ下位にいるチームなので、そういう相手に内容はともかくしぶとく勝ちきれるかどうか。いまは攻撃が好調で1試合2点以上取れているのが大きい。チームの攻撃がうまくいっていないときは前でボールに絡めないけど、いまはゴール前にボールがこぼれてくるから自分も得点できる。いつか負けるときはくるので、それまで悪い部分を修正しながら勝っていきたい」

DF 27 富澤 清太郎

「個人的にはもちろん2戦連発を狙っていく。攻撃は全体的にうまくいっているし、自分がどんどんシュートを狙うことで相手に隙が生まれていく。ただ気持ちのどこかで攻撃に比重が傾いていて、それによって軽い失点が増えている。すごく難しいけど突き詰めていかないといけないし、完璧を目指していきたい。去年であれば守備のほうの気持ちが強かったけど、最近はそれが攻撃に傾いているかもしれない。一人でやるスポーツではないので難しいところだけど、チーム全体で修正したい」

FW 11 齋藤 学

「大事な試合でもやることは変わらない。いまは勝っているけど自分はこの前の広島戦が初先発だったし、去年勝てなかった時期もあるので、いつ勝てなくなるかという危機感もある。でもベテランの選手が多いので気を引き締めるのはうまい。広島戦では得点には結びつかなくても起点になることはできていた。あとは質を上げていきたい。あとはドゥトラとの関係もいまはうまくできている。フロンターレのスカウティングを聞いていると相手の間でボールを受けることができそうなので、自分のところから圧力をかけていきたい」

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