流れを変えるきっかけとなったのはウーゴ・ヴィエイラのゴール。実質的には扇原と天野のパス2本でシンプルに相手ディフェンスラインを攻略 [J21節 湘南戦レビュー]
3連敗を喫し、この一戦に向けてアンジェ・ポステコグルー監督は「マリノスのサッカーに戻すことが大事」と話していた。
その一歩目が、シーズン当初に見ている側を驚かせた『ハイプレスとハイライン』である。序盤、マリノスはたしかに高い位置から積極的にボールを追いかけ、それに連動するように最終ラインを押し上げた。ただプレス強度と精度がいま一つのため効果的に働いたとは言い難いが、スタイルを実践する姿勢は見せた。
前半は総じて湘南ベルマーレの運動量と走力に苦しめられた。相手はボールを奪ってから前へ出る出足が鋭く、ミスも絡んでヒヤリとさせられるシーンも。「最初の15分から20分は相手に主導権を握られた」と指揮官も認める劣勢の時間を過ごし、すると本意ではないロングボールが増えてしまった。その原因が3連敗による自信の欠如なのか、あるいは相手との噛み合わせの問題なのか、断定するのは難しいが、いずれにせよ攻撃面においてマリノスらしさは影を潜めた。
それでも、なんとか無失点でしのいで前半を終えたことが勝利への呼び水となる。内容はともかく、ピッチ上の選手たちは泥臭く戦っていた。その点において、相手がアグレッシブさをウリにするチームだったのは好都合だったかもしれない。目の前の相手を上回るために走り、体を投げ出し、ボールに食らいつく。そして0-0の時間を長くすることが勝利への最短距離であることを思い出した。
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