0‐7の処方箋(J論)

「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ワンチャンスを抜け目なく決めた伊藤翔の決定力が光る前半。昨季までのマリノスであれば、間違いなく勝ちパターン。 しかし・・・ [J33節 鳥栖戦レビュー]

 

 

序盤はサガン鳥栖に主導権を握られた。思うようにポゼッションできず、相手の出足鋭いプレスと両サイドからのクロス攻勢によって押し込まれた。それでも大きなピンチを迎える前に、冷静な対応でやり過ごす。自陣ゴール前で冷や汗を流す場面があったわけではなく、選手たちは落ち着いているように見えた。

 反攻のタイミングを待って迎えた29分、マリノスにファーストチャンスが訪れる。右サイドで仲川輝人がボールを持っている間に大津祐樹がペナルティエリア内のスペースで飛び出していく。左サイドの天野純が得意とするランニングでボールを引き出し、ゴール前を確認しないままダイレクトで折り返す。これに反応した伊藤翔が巧みに腰を回してファーサイドへシュートを放ち、2試合連続ゴールを決めた。

理想とするサッカーには程遠く、内容としては物足りなさが先行したものの、ワンチャンスを抜け目なく決めた伊藤の決定力が光る前半となった。ある意味で試合巧者とも言える内容と展開。昨季までのマリノスであれば、間違いなく勝ちパターンだ。

しかし、またしても悪癖を繰り返す。後半立ち上がりから全体が間延びし、チャンスを作る一方でピンチにも出くわす。47分、天野純の右CKからニアサイドの伊藤が放ったヘディングが決まっていれば2-0となり、圧倒的に優勢になっていただろう。GK権田修一のファインセーブが試合の潮目となった。

71分にハンドの判定で与えたPKを決められ、78分には自陣でのボールロストからフェルナンド・トーレスに逆転弾を許す。試合終盤は選手交代とシステム変更を行ったが、手を打つたびにゴールの匂いが遠ざかっていった。ビハインドの状態での効果的な策はシーズン最終版になっても見つからないままだ。

 

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