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2018.12.14

「あのパスを出せる選手はJリーグにほとんどいない。(天野) 純くんがいなければ自分は生きなかった」(遠藤) [天野純＆遠藤渓太対談（第1回）]

2018年12月14日 18時01分　PREMIUM
カテゴリ： ★PREMIUM • インタビュー
タグ : 天野純 • 遠藤渓太

【天野純選手＆遠藤渓太選手インタビュー対談（第1回）】

インタビュー・文：藤井雅彦
写真：星智徳
協力：横浜F・マリノス広報室

押しも押されもせぬ中心選手としてチームをけん引する存在になった天野純。

持ち味のスピードを生かした突破で攻撃を加速させていく遠藤渓太。

ユース出身の先輩と後輩でもある二人が、ヨコハマ・エクスプレスの独占取材に応じてくれた。

全3回でお届けする第1回は、終わったばかりの2018シーズンをチームと個人の両方の観点から語ってもらった。

――まずは、シーズン全体を振り返っての感想を聞かせてください。

天野純（以下、天野）

「じゃあ、まずは後輩から行きましょう」

遠藤渓太（以下、遠藤）

「あ、はい（笑）。

　開幕戦のセレッソ大阪戦を勝ち切れなかったことが、その後の展開に大きな影響を与えたと思います。試合終盤まで1-0でリードしていたあの試合を勝ち切れていれば、シーズン全体が違った流れと結果になっていたのかもしれない。スタイルを変えて臨む最初の試合だったので、振り返ってみると特に重要な一戦でした。

　その後は悩みながらプレーしている時期もあったけど、中断期間前から少しずつスタイルが形になり、シーズン中盤から終盤にかけては迷いなくプレーすることで勝てる試合も増えてきました。でもトータルで考えると満足できる結果は出せませんでした」

天野

「1年間を通して安定感がなかったことが、最終的な順位に終わった原因だと思っています。

　最初はとても尖ったサッカーをしていたけど、徐々に微修正して失点を減らすことができた。ただ、対策してくる相手に苦戦し、上位チームにもあまり勝てなかった。そういった部分は1年間あまり変わらなかった。基本戦術以外の戦い方の部分は、来年に向けて進化が必要だと思います」

――何点くらいの評価でしょうか？

天野

「満点には程遠い点数なので、50点くらいかな。今までやってきたサッカーから180度変わったので、すぐにうまくいかないのは仕方ない部分もある。でもプロなので、結果を出さなければいけないのも当然のこと。だから50点くらいが妥当なのかな、と。今のサッカーを成熟させつつ、何かプラスαを付け加えないと優勝争いをするのは難しい。それが来年の課題だと思います」

遠藤

「僕も50～60点くらいだと思います。結果的に残留争いに巻き込まれてしまったのは勝てる試合を勝ち切れなかったから。だけど今年のサッカーをベースにして来年につなげられれば、意味のある点数になる。し、そうしなければいけません」

――では個人のパフォーマンスをそれぞれ振り返ってください。

天野

「早いもので気がつけばプロ5年目のシーズンでした。今年はいくつかだけど自分の“ゾーン”に入る試合があった。自分が目指す圧倒的なパフォーマンスを見せられたという意味です。だけどその数がまだ少ないことが課題です」

遠藤

「純くんは何か数字の目標を立てていましたか？」

天野

「7ゴール7アシストという目標を公言していた。でも結果は5ゴール6アシストかな？少しずつ足りなかった。」

遠藤

「僕は去年と同じ2点しか取れませんでした。試合数や出場時間に対してゴールやアシストといった結果は間違いなく足りない。自分が最後の局面での仕事をもっとできていれば、チームはもっと上の順位に行けたと思います。

　例えば、ホームの浦和レッズ戦ではゴール目前の位置からのシュートをDFに弾かれてしまった。自分が決めるだけのシーンだったので、何を言っても言い訳になってしまうけど、GKとの駆け引きが下手なのか、シュートに気持ちが入っていないのか…。ゴールを決めてきた成功体験が少ないので、いざという時にネットを揺らす感覚が乏しいのかもしれない」

天野

「オレも、もっとゴールを取れる位置に顔を出すことが課題だよ。その場所にいなければゴールは取れない。だから最終節のようなゴールは自分の中で価値がある。渓太はフィニッシュを決めるだけのところまで行っているから、あと少しだよね」