「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

背番号10の天野純と日本代表の三好康児が79分に登場。誰を先発させて組み合わせるか、ポステコグルーはうれしい悩みを抱えている [J13節 磐田戦レビュー]

 

右サイド寄りでボールを持ったマルコス・ジュニオールは前方を走る仲川輝人へのラストパスを選択した。そのボールは相手DFに防がれてしまったが、こぼれ球を拾ったマルコスのアクションは早かった。すかさず左足にボールを持ち替え、巧みにシュートコースを作りながら鋭くフィニッシュ。サイドネットを狙ったコントロールショットがゴールネットを揺らした。

これで今季7点目。堂々のゴールランキングトップタイに並び、総得点数1位となったマリノスをけん引する存在になっている。右足でも左足でも遜色ないシュート精度を誇り、ゴールパターンも豊富。3トップ中央や現在のトップ下など、センターラインにポジションを移してからの得点関与率には目を見張るものがある。

マルコスの活躍については、それをサポートするダブルボランチの働きも見逃せない。扇原貴宏と喜田拓也はアンカーの位置を争っていた選手で、どうしても守備に軸足を置くイメージが強い。前線へ飛び出してチャンスに絡んでいくよりも、後方でのゲームコントロールやリスク管理を主な仕事にしていたのは間違いないだろう。

それがシステム変更の前節以降、驚くほど攻撃に出ていく回数が増えている。喜田は意図的にポジションを高く取ることでマルコスにスペースを与え、扇原は果敢な飛び出しから4点目のアシストに成功。状況に応じたポジショニングと冷静な判断が光る。神戸戦同様に相手のレベルに疑問符が付くとはいえ、一定以上の成果を上げているのだから継続しない手はない。

 

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