「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

負傷の扇原に代わるダブルボランチの最右翼は天野純。あとは気持ちとの折り合いだけ。指揮官の決断にも注目

 

今季初の3連勝を達成し、約2週間のブレイクに突入した。ファン・サポーターの方々は最高の気分で過ごしていることだろう。

マリノスは5月31日に第14節を戦い、湘南ベルマーレを2-1で退けた。翌日に他会場のゲームが行われ、首位を快走するFC東京は勝利して勝ち点を33に伸ばしたが、それを追う後続集団はやや足踏みした印象。その結果、マリノスは2位の川崎フロンターレと並ぶ勝ち点27で3位まで順位を上げた。上位進出が現実のモノとなりつつある。

首位の背中をしっかりと視界にとらえた状況で迎える6月シリーズ。組まれているカードを見ていくと、18位の清水エスパルス、12位の松本山雅FCと中位以下のチームとの対戦が続き、前半戦折り返しとなる第17節でFC東京との大一番に臨む。後半戦を占う意味で、言うまでもなく重要なゲームとなる。

3連勝中は計10得点と攻撃陣が好調で、この勢いを継続したいところ。しかし好事魔多しなのか、湘南戦で負傷交代した扇原貴宏が右ひざ内側側副じん帯損傷で全治6週間と診断された。喜田拓也とダブルボランチを組み、中盤に安定をもたらしていただけにチームにとっても痛い離脱になった。

 

 

その他では、清水戦と松本戦に関してはコパ・アメリカに出場する日本代表メンバーに選出された三好康児の不在が決まっている。同大会の結果次第ではFC東京戦にも出場できない可能性がある。U-20ワールドカップで奮闘している山田康太も、決勝トーナメントに入ってからの結果によっては清水戦に間に合わない。

選手の出入りが多い状況で、中盤をいかにして編成するかが6月シリーズのポイントだ。

湘南戦後、ポステコグルーは「個人のところは一切見ていない。大事なのはチーム全体だ。1ボランチか2ボランチかはまったく関係ない。連動することが大事。そこでのシステムは重要視していない」と繰り返した。相手を圧倒する志向に基づき、ピッチ内の選手が変幻自在にポジションチェンジするのはたしか。だから配置やシステムはスタートポジションでしかない。

それでも好調の要因と照らし合わせるならば、その最たる部分はマルコス・ジュニオールのトップ下起用にあると考えていい。ピッチ中央付近のスペースでオールラウンドに能力を発揮できるのが最大の特徴で、扇原と喜田のサポート体制も抜群だった。ここの構成を変更せざるをえないのが悩みの種だ。

 

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