「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

扇原貴宏は出場停止の次戦について「出られないのは悔しいけど、信頼して任せられる仲間がいるし、信じている」と優勝への願いを仲間に託した

 

扇原貴宏には絶対に優勝したい理由がある。

今週の練習では、存在感がひと際目を引いている。ランニングで列の先頭を走るだけでなく、試合に出場しなかった組に混ざってのメニューでもルーズボールの競り合いで率先して戦う。「自分は練習からいい雰囲気を作ることで、チームの士気を高めていきたい」。今やれることに100%の力を注いでいる。

 

 

前節の川崎フロンターレ戦で通算4枚目の警告を受け、累積による出場停止でFC東京戦のピッチには立てない。ボールコントロールをミスした瞬間、相手に奪われ、条件反射的にファウルしてしまった。「自分のミス。残念だけど、それは(ファウルや警告が)積み重ねってのこと」とさばさばした表情で振り返る。

もちろん心中穏やかでいられるはずがない。今季は天野純、喜田拓也と3人体制で主将を務め、天野のベルギー移籍後は喜田とともにチームを引っ張ってきた。ピッチ内での存在感も素晴らしく、かつての軽率なプレーは影を潜め、攻守両面で力強さが伝わってくるパフォーマンスばかりだ。後悔の念に駆られても不思議ではない。

しかし思い返せば扇原はシーズン序盤、なかなか先発でピッチに立てない苦しみを味わっていた。

 

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