「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ラスト11試合を10勝1分と快走した結果が示す通り、マリノスは試合をこなすごとに強くなっていった。その勇猛果敢な戦いは、最高のフィナーレとともに完結した [J最終節 FC東京戦レビュー]

 

 

実に15年ぶりの優勝の味はいかがだろうか。勝利の美酒、歓喜の美酒に酔っている方も多いことだろう。

事実上の決勝戦となった昨日の日産スタジアムには、素晴らしい光景が広がっていた。

Jリーグのリーグ戦における史上最多63,854人の大観衆が詰めかけたスタジアムは大半がトリコロールに染まり、マリノスへの愛で満ち溢れていた。「優勝するためにマリノスにやってきた」と話していた松原健は「ウォーミングアップの時に観客の数を見て震えた」と感謝を口にした。

優勝が目前に迫った2013年のホーム最終戦・アルビレックス新潟戦も素晴らしい雰囲気だった。ただし、今思えばどこか牧歌的な雰囲気だったこともたしか。まるで試合前から優勝が決まったかのような温かいムードは、劣勢の展開でチームを後押しし切れなかった側面も。

6年前を経験したファン・サポーターがどれだけの数いたのかは分からない。でも少なくとも昨日の日産スタジアムは戦う空気を作り出していたように思う。海外のような殺伐には及ばずとも、「勝って優勝するんだ」という強い信念が垣間見えた。

それは選手たちの総意でもあり、マルコスは「今日は優勝のことを忘れて、この試合に勝つことだけを考えて試合に臨んだ」といつも通りの一戦必勝の構えを強調。順位や得失点差ではなく、目の前の相手を上回る。その道筋こそが2019シーズンのチャンピオンロードとなった。

 

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