「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「世界中チャンピオンはリーグ最多ゴールを奪っている。自分も4歳でボールを追いかけ始めてから、ゴールのことしか考えていないストライカーだった(笑)」[クラモフスキー独占インタビュー]

 

 

[ピーター・クラモフスキーヘッドコーチインタビュー]

実施日:11月18日(月)
インタビュー・文:藤井 雅彦
協力:横浜F・マリノス広報室

 

 

 

 

アンジェ・ポステコグルーの右腕は、どんな人物なのか。表舞台になかなか姿を現すことのないヘッドコーチは、どのような思考で動いているのか。

ヨコハマ・エクスプレスはシーズン終了の約3週間前、ピーター・クラモフスキーヘッドコーチにインタビューを行った。優勝へ向けて突き進む多忙なタイミングでも、彼はすべての質問に対して真摯に答えてくれた。

ボスとの出会い、チーム作りにおける信念と方法論、そして自身の未来予想図…。今、すべてが明らかになる。

 

 

 

――最初に、アンジェ・ポステコグルー監督との出会いについて教えてください。

「U-17オーストラリア代表のスタッフの仕事を与えられて、そこで初めて監督であるボスに出会ったんだ。ファンタスティックな出会いだったよ。存在は知っていたが、実際に会うのは初めてだった。彼の話を聞けば聞くほど、血管に詰まっていた血液が全身に流れていくような感覚に陥った。『これだ』と思った。その後、違う指導者と一緒に仕事をしても『違うんだ』という気持ちになってしまうのだから」

 

――当時のボスの印象は?

「素晴らしい人格の持ち主で、リーダーとしての資質に溢れていた。たくさん言葉を発しないのは、昔から変わらないボスのスタイルだ。でもボス自身が描く監督像は変わっていないし、そこに強さの秘訣があると思う」

 

 

――その後、クラブを変えながらボスとの信頼関係を築いていった、と。

「ギリシャのパナハイキというクラブで再会したのが2008年のことだ。ボスは前年の終わりから監督を務め、新シーズンの開幕とともに自分もスタッフとして加わった。その時はあまり長い期間の仕事ではなかったけれど、2012年にメルボルン・ビクトリーで再び一緒に仕事をすることになった。ただ、翌年にはボスがオーストラリア代表監督に就任し、自分は契約がもう1年残っていたのでステイした。そして2014年からは自分もオーストラリア代表のスタッフとしてボスを支えることになり、2018年から横浜F・マリノスにやって来た」

 

 

――ピーター・クラモフスキーにとってアンジェ・ポステコグルーはどのような存在ですか?

「ボスだ。彼はリーダーなんだ。創造性があって、成功を収めるためのビジョンを持っている。異なるクラブで仕事をしている時も、彼の下で働いた経験が生きたし、この出会いが自分の運命を変えたと思っている」

 

 

――ボスのイメージは出会った時から今までまったく変わらない?

「同じと信じたい。そしてサッカーに関してはまったく同じだ。新たな要素を加えながら今の形になっているが、基本的なスタイルは変わっていない」

 

 

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