「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「まだ何も決まっていない」(マルキ)・「次はホームでしたたかに勝ちたい」(俊輔) ナビスコ準々決勝鹿島戦後インタビュー -2,258文字-

【players voice】
DF 13 小林 祐三

――理想的な結果になった

「これ以上望めない結果と思う」

――先制してからは守備的にならなかった?

「欧州ではよくあるルールだろうけど、自分はこのホーム&アウェイの経験があまりないので180分間の戦い方はよく分からない。リードして、この1点は大事だけど、守るほど大事でもないかなと。それだったら次の1点を取るほうが大事と考えた。この試合に勝っても勝ち点3ではないから。バランスを崩すつもりは毛頭なかったけど、ガチガチに守るつもりもなかった」

――クロスからのアシストは見事だった

「あのアシストの前に一度抜け出していい形のクロスがあったのに、それをミスしてしまった。でも、それがいい練習になったのかな。マルキはしっかり決めてくれる」

――試合を通してピンチもあった

「たしかに守備では『あれを決められていたら…』というシーンは正直あった。でも最後のところで足が出たり、テツさん(榎本)が止めてくれるあたりに守備のリズムを感じる。特に前半はミスからピンチもあったけど、全体としては自分たちのリズムだったと思う」

――準々決勝進出に向けてかなり有利になった

「相手はホームで失点していて、アウェイゴールを奪われたくなくてもサッカー選手の心理で負けたくないからどうしても前で出る。カウンターで2点目を取れたら御の字だと思っていて、そのとおりに取れた」

 

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【試合を終えて】
樋口 靖洋 監督

「約1ヵ月の中断を挟んでリーグ戦ではないけど今日から再開ということで、正直ゲーム勘がどれくらい戻っているかが心配というか、不安材料だった。ただ、とてもいい試合の入り方をして、攻守ともに良い距離感を作れた。それが今日の勝因の一つかなと。点の取り方もセットプレーで先制して、それによって主導権を握れた。その後は鹿島さんにボールを持たれたけど、それも体を張ってなんとか防げた。後半は2点目をどこで奪えるか。アウェイゴールというルールにおいては2点目が大きかった。良い守備から良い攻撃ということでバランスよく戦えたと思う。(先制したあとに押し込まれたことについて)ある程度ボールを握られたが、最後のところで体を張れた。特に前半は相手がウチの左サイのスペースを突いてきた。途中でドゥトラと(齋藤)学に話してバランスをとれた。カウンターでピンチもあったが、それは鹿島にやられたというよりもウチの取られ方が悪かった。後半はだいぶ修正できたと思う」

MF 27 富澤 清太郎

「話していたとおりの展開だったと思う。その中でアウェイで鹿島ということを考えたら一番理想的な展開になった。でも重要なことはまだ第1戦で、自分たちが目標としているところを考えたらまだまだ気を抜けない。先制してからはどうしても相手にボールを持たれてしまうところがあって、そこでのカウンターをもっと大事にしないといけない。カウンターの逆カウンターを食らう場面が何度かあった。そこは意識の問題。ボールを奪ってから速く攻めきるのか、それともやり直すのか。自分たちの時間でゲームを進めたいのだから、今日は相手が外してくれたけど、そこは修正しないといけない」

MF 8 中町 公祐

「試合をやっている感じでは久しぶりでもみんな体がキツそうというのはなかった。充実している感じだった。自分たちのミスから攻め込まれる場面はあっても、相手がやりたいプレーでピンチになったのはあまりなかったと思う。カウンターのピンチも最後のところで体を張れたし、充実した試合だった。今日は序盤から相手があまり出てこなかったので自分から奪いに行った。ボールを奪ったあとにウチの前線が少し色を出そうとして、そこで奪われたカウンターを食らってしまった場面が何度かあったので、そういったところは全員で修正したい」

DF 22 中澤 佑二

「アウェイで2-0で勝てたのはとても大きいこと。カップ戦に強い鹿島に勝てたのはチームにとって良いことだし、リーグ戦にもつながる。今日勝つためにキャンプをやってきたし、トレーニングもこなしてきた。強い鹿島に勝てたのは大きい。ファビオはまだJリーグのチームと1周していないので、そういうところで慣れていない部分もある。でも、そこは僕がカバーしてあげれば問題ない。試合勘についてはチャリティーマッチをやっていたので大丈夫。中盤の選手はボールをもらう感覚が違ったりするのかもしれないけど、僕はDFなのでリアクションが多いので問題ない」

FW 18 マルキーニョス

「自分としては絶対に勝ちたいという気持ちで試合に臨んだ。中断明けで難しかったけど、しっかり勝ちきれたのは良かった。小林との連係からのゴールはいつもトレーニングでやっていることをピッチで出せたということ。本当に良いボールがきたので決めることができた。アウェイゴールはすごく大事だし、それをみんなが意識して戦った。でもまだ何も決まっていない。次の試合に向けてしっかり準備したい」

MF 25 中村 俊輔

「難しいゲームになることは分かっていた。でも中断前の良いボールの動かし方や切り替えの早い守備を忘れないようにキャンプでは意識していた。実際に後半に入ってからは難しいところもあったけど、いまは耐える時間とピッチ内で全員に伝えたりもしていた。FKは無回転にするか迷ったけど、上から降らせる感じ。最近は壁に当たってばかりいたので当たらないように意識した。今日勝ったけど、まだ半分すぎただけ。次はホームでしたたかに勝ちたい」

 

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