「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

イメージとセンスでファインゴール決めたマルコス・ジュニオールは、相手をリスペクトする言葉とともに試合を振り返った [リーグ1節 G大阪戦レビュー]

 

 

 

扇原貴宏の縦パスを受けたマルコス・ジュニオールは、ゴールまでの距離やGKの位置を一切確認していない。それなのに、トラップしながら反転し、迷わず左足を振り抜いた。美しい軌道のコントロールショットはGK東口順昭の手が届かないコースへ。イメージとセンスで決めたファインゴールだった。

そのマルコスが、さばさばとした表情で試合を振り返る。

「前半、ガンバ大阪はとてもハードワークして、いいプレーだった。我々のサッカーをしっかりスカウティングして、対策を練ってきた。0-2で折り返すことになったのは妥当だったと思う」

 勝利していない試合で、自らの得点を必要以上に喜ぶことはしない。チームのためにプレーする男らしく、そしてフットボーラーらしく相手をリスペクトする言葉だった。

 相手は対策として4バックにシステム変更。さらに序盤から縦方向に激しくプレスを仕掛け、守備時は常にアラートな状態を保ってきた。マリノスに押し込まれた際に引いて守るクオリティも高く、5バック気味になることを厭わない。さらに仲川輝人にはチャレンジ&カバーどころかダブルチームで応戦してきた。

マイボール時の選択も、チームとして意思統一されていた。遠藤渓太の言うところの「早い段階で逆サイドの対角線にボールを蹴ることを決めていた感じで、味方の位置を見ないでやっているような感じもあって、それを徹底してきた」である。それはつまり、19日のシドニーFC戦でマリノスが披露した素早い攻守の切り替えによるボール奪取を無力化する一手だった。

 

 

ヨコエク

(残り 792文字/全文: 1460文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ