現役生活に別れを告げ、幕を開けた谷口博之の第2章は強化部スカウトから始まった [谷口博之インタビュー(第3回)]
[谷口博之インタビュー(第3回)]
実施日:4月3日(金)
インタビュー・文:藤井 雅彦
インタビュー最終回では、プロサッカー選手を引退した後の『現在』について熱く語ってもらった。
最終所属クラブとなったサガン鳥栖への感謝の思いと、プロキャリア序盤から頭の中に描いていた未来予想図。その両方を実現させるため、谷口博之は新たなスタートを切る。
ピッチ上で戦っていた時と同じように武骨な様で、男はセカンドキャリアへの一歩を力強く踏み出した。
現役生活に別れを告げ、いよいよ第2章が幕を開ける。
それに先駆けて、本人はひとつだけ心に決めていることがある。
「サッカー選手をやっていた過去を捨ててやっていきます。今は引退したばかりだから『元サッカー選手の谷口博之』で通じるかもしれないけれど、それに頼ってばかりはいられない。すぐに忘れられてしまうと思って頑張らないと」
J1通算350試合、公式戦通算448試合に出場した素晴らしい実績を持つにもかかわらず、新しいキャリアにおいてはピカピカの1年生に過ぎない。強い覚悟を胸の内に秘め、2020年が始まった。
引退を決意したサガン鳥栖には2014年から6シーズン在籍した。最後まであきらめず泥臭く戦うスタイルに共感し、ケガというアクシデントも含めて全力で戦ったから悔いはない。
2017年5月に負傷し、そのシーズンと翌年2018年は1試合もピッチに立てなかった。谷口の複数年契約は2018シーズンまでで、状況的にはこのタイミングで契約非更新になっても不思議ではなかった。
それでも鳥栖は谷口と契約を更新した。復帰を信じて待つと同時に、加入以降の貢献度や信頼を“契約”という目に見える形で表現したのである。
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