「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「セルティックで優勝したときのように自分が良くて、周りも良い」(俊輔)・「1対1を止めるのもマリノスの歴代のCBの宿命」+斎藤・小椋他 [浦和戦後コメント] -1,855文字-

【試合を終えて】
樋口 靖洋 監督

「3-0と結果、内容的にもとても良いゲームができたという手ごたえを持って終了のホイッスルを聞いた。前節、鹿島に負けているので、今日の試合は重要な一戦になるということを選手たちがしっかりと自覚した上でピッチに入ってくれた。浦和さんの独特のスタイルをウチがどれだけ消せるかという点がポイントだった。ウチはリアクションしないということで意思統一した。つまり相手のスタイルに合わせてウチが何か変化するのではなく、我々のスタイルで浦和のスタイルを消す、そして相手を上回る。このプランでゲームに入って、見事に選手たちは引くことなく、しっかりとボールに出て、奪って、ボールを握って動かしてというところをやってくれた。キーワードとしては『つながせない』ということ。つなぎたいチームがつなげなかったら、おそらくイライラしてくる。特にゴールキック、あるいはバックパスもGKが絡んでくるケースがあるので徹底して前から行こうと決めていた。小椋、中町のダブルボランチとCBの中澤と(栗原)勇蔵がチャレンジ&カバーの徹底を良くやれた」

MF 25 中村 俊輔

「いいときはセルティックで優勝したときのように自分が良くて、周りも良い。鹿島戦では今シーズンの悪いパターンが見えた。ボールを失ってボンバー(中澤)のところで1対1になっても今日はボンバーは粘っていたし、オグ(小椋)にも修正ポイントとして、オレが追いかけるのに連動すれば疲れないと話した。今日は75分くらいから全体的に止まってしまったけど、前からしっかり行けていた。今日はボンバーとオグが良かったし、マチ(中町)も連動していた。浦和はこの前の大分戦で前半に3失点したけど、後半に4点取っている。だからハーフタイムにもしっかり3点目を取りに行こうという話をしていて、それができた。2点目のシュートはたまたま。前に(鈴木)啓太がいたのでワンフェイント入れて蹴った。でも、こういう試合は毎試合続かない。これからも気を引き締めて戦っていきたい」

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DF 22 中澤 佑二

「今日は前から守備をして、全体が追ってくれたので後ろはラクだった。鹿島戦は自分と(栗原)勇蔵の前にボランチがいなかったけど、その話をしたらオグ(小椋)とマチ(中町)がしっかりやってくれた。うまくプレッシャーをかけられたし、今日はオグに助けられた。オグもマチも前に出てボールを取りたいタイプだけど、二人は気をつかってプレーしてくれた。オグが近くにいてくれたおかげで僕もリスクを冒して前に出て行けた。前回のようにハーフコートでの1対1を止めるのもマリノスの歴代のCBの宿命だけど、今日のような守り方のほうがいい。興梠は大迫に動きが似ている。前回は大迫にやられた。二回続けてやられるとプライドが傷つく。眠れない日々を過ごしたから(笑)」

MF 6 小椋 祥平

「やっと勝てて良かった。簡単に蹴られたら無理だったけど、相手が切り返していたのでなんとかしてシュンさん(中村)の前にこぼすことができてよかった。前回の鹿島戦は前半だったり、先制点を取ったあとのことがあったので、点を取ったあとも『これからだ』と声をかけあっていた。バランスについてはマチ(中町)もシュンさんも考えてくれたのでやりやすかった。前回は途中からバランスが悪くなってセカンドボールを取れなくなった。今日は相手の2シャドーを自分とマチでケアしつつ戦えた。3-0で点が入ったのも良かったけど、後ろとしては無失点で終われたことがよかった。相手に縦パスを入れさせないポジショニングを考えながらやった。あとは前が追い出してくれたから後ろは狙いやすかった」

MF 11 齋藤 学

「自分の出来そのものはそんなに悪かったとは思っていない。鹿島戦では奪ったボールをすぐに失って相手ボールの時間が長くなった。その次の試合だからチーム全体として少しボールを大事にしようという意識が働いたと思う。自分がボールを持ってスピードアップしようとした場面でも周りから『待て』という声がかかった。そこは状況判断と使い分けだと思うけど、やっぱり夏場はボールキープの時間を長くして、自分たちの時間を長くしないと難しい。そのぶん自分はオフ・ザ・ボールの動きで相手の裏を狙った。ドゥーさん(ドゥトラ)さんのパスが少し長かったりタイミングが合わなかったりしたけど、うまくハマれば1点になるから。そのほかでも縦と横を使って圧力を与えることはできたと思う。あとはフィニッシュのところだけ」

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