「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

仲川輝人が今期リーグ初ゴールで復活。役者が揃って、3連勝とともにマリノスが本来の姿を取り戻してきた [J29節 札幌戦レビュー]

 

2日の連戦もなんのその、マリノスのアタッキングフットボールが真夏の夜を華麗に彩った。

立ち上がりから攻守両面で北海道コンサドーレ札幌を圧倒。約1ヵ月前に苦杯をなめさせられたことが嘘のように、相手に何もさせない。持ち前のパスワークで翻弄して札幌ゴールへ迫り、守備でも鋭い出足でチャンスらしいチャンスを作らせなかった。

最初のゴールは序盤の8分。高野遼のパスを受けたサントス・ジュニオールが右足を振り抜き、豪快にゴールネットを揺らした。初先発となった松田詠太郎のゴールダッシュからショートパスを丁寧につなぎ、左右の揺さぶりをかけながら縦方向へスピードアップ。フィニッシュシーンはサントスの個の能力が際立ったが、マリノスらしい守備への切り替えの早さと軽快なパスワークがゴールの伏線になっていた。

 

 

2点目と3点目はいずれもセットプレーから。前半の終わり際、松原健の巧みなスローインを受けた和田拓也が中央へ。相手GKがはじいたこぼれ球を再びサントスが押し込む。後半に入ると、途中出場の天野純のCKを起点に、最後はセンターバックの畠中槙之輔がストライカー顔負けの切り返しから左足でフィニッシュ。

 

 

試合前日に25歳の誕生日を迎えた畠中は、この試合が3試合ぶりの先発だった。自身が負傷離脱している間にチームは今季初の2連勝を達成。そのため「僕が出場していない2試合は、なかなかチームが勝てていない状況での2連勝だった。だから少しプレッシャーになった」と本音を吐露したが、実際に試合が始まると不安もなんのその。テンポ良いボール回しの起点となり、積極的に前方向へボールを運んでいく。あらためてマリノスの最終ラインに不可欠な存在であることを実証してみせた。

この3点目で実質的には決した試合だが、マリノスにとって重要なトピックが終盤にあった。

 

ヨコエク

(残り 403文字/全文: 1195文字)

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