「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

水沼宏太が考える“クロスの極意”とは? -「トラップしてからのボールの置きどころがすべて、といっても過言ではないと思います」 [水沼宏太インタビュー(前編)]

[水沼宏太選手インタビュー(前編)]

インタビュー・文:藤井 雅彦

 

 

背番号18が放ったクロスは鋭い軌道で相手ゴール前へ。待ち構える守備陣を無力化し、ピンポイントで走り込んだ味方をとらえてゴールネットが揺れる。

インタビュー前編では、マリノスの攻撃に新たなバリエーションをもたらしたクロスの極意を余すことなく語ってくれた。そして水沼宏太自身が選んだ2020シーズンのベストアシストとは――。

 

©Y.F.M

 

――2020シーズンはチーム最多の10アシストを記録しました。数字や記録へのこだわりはありますか?

「結果には常にこだわっているけど、目標などのところで数字を口に出すことはあまりないです。2020年はキャリアハイの二桁アシストを達成できて、リーグ上位の数字(※リーグ2位タイのアシスト数)を残せました。限られた出場機会の中でやれることは最低限やれたかな、と。自分が得意としているパターンもあったし、気持ちいいアシストも多かったです」

 

――印象的なアシストが多かったです。

「アシストしたシーンはだいたい覚えています。でも本当は15アシストくらいできたかなと思う部分もあります。『(オナイウ)阿道、決めてくれ!』とか『(天野)純、それは決めろよー』みたいな場面もありました(笑)。ただ反対に、あまり精度の高くないパスでも決めた選手のおかげでアシストになるケースもあったので、そこがアシストの面白いところです」

 

 

――7月にリーグ戦が再開し、第3節の湘南ベルマーレ戦(※78日、3-2で勝利)でオナイウ阿道選手の決勝ゴールをアシスト。まさしく名刺代わりのパーフェクトなクロスでした。

「自分の特徴を知ってもらうという意味でゴールやアシストは大きな意味を持っていました。優勝したF・マリノスのサッカーに自分の特徴をプラスαで加えることを考えていたので、強みであるクロスからアシストできたのは良かったです。あの試合は今季のリーグ戦初白星ということもあって、とてもうれしかったです」

 

―-オナイウ選手とのホットラインが光ったシーンでした。

「阿道は基本的にどんなボールでも合わせてくれるので頼もしい。シーズンが始まってすぐの頃は言葉で擦り合わせていたけど、本当の意味で『感覚が合う』という手ごたえを得られたのがあのベルマーレ戦。

 

 

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