「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「今回は本当のフロンターレと対戦する」(中澤)・「最後に大仕事が待っていた」(小林)+マルキ・藤田・斎藤・中町・俊輔他 [川崎戦直前コメント] -2,964文字-

【試合に向けて】

MF 25 中村 俊輔

「いつものことをどれだけできるか。相手は失うものはないけど、ウチはい つものサッカーをするだけで大変。ボールをもらう動きが少しずつ遅れると、それが前線の選手に問題として降りかかってくる。自分のところで勇気づけるとい うか、そこでプレスをかわしてビッグチャンスを作ったり、そういうプレーをしたい。自分のところでポジティブな空気を作れたらいいし、それで点を取れたら さらにいい。FKは自分のゾーンに入ればGKも壁も関係ない。そういうときは急に狙うコースを変えても入るから。そういうイメージを試合までに作っていき たい。今年は勝つサッカーというよりも負けないサッカーをしてきた。普段どおり戦うことが大事。そうすれば残り5分でチャンスがやってくる。マルキには一 発があるし、(齋藤)学のスピードもある。セットプレーになればボンバー(中澤)や(栗原)勇蔵、カンペー(富澤)もいる」

 

樋口 靖洋 監督

「まず現実を受け止めようと。僕自身も試合のあとは切り替えや整理に時間がかかった。でも試合後には顔を上げて明日集まろうと言って解散した。日曜日の時点では表情にもバラつきがあったけど、オフを挟んで今日になってからの練習や表情を見ていると、気持ちの切り替えができているように感じる。リーグ戦は34試合戦っての積み重ねを問われる。スタイルを貫き通したチームが制すると思うので、そのための準備をしようと話した。一つの試練を与えられている。それを乗り越えなければいけない。
フロンターレについては大分戦、浦和戦、清水戦を映像で見た。ショートカウンターの精度はピカイチ。大久保、レナト、中村憲剛にボールが収まるとほぼシュートまで行く。あそこは間違いなく相手のストロングポイント。序盤に2勝しているけど、あれからチームとしての成熟度は高まっていると思うのであまり参考にならない。まずショートカウンターを警戒しなければならない。その起点となる中村憲剛はこちらのボランチの脇あたりで、いい意味でサボっている。そこにボールが入ると大久保やレナトがいい形で動き出してしまう。
34試合目ということ総決算の試合になる。今年はずっと首位争いから外れることなくシーズンを戦えた。毎試合そういった緊張感を持って戦えたのはとても幸せなこと。今週は思った以上に吹っ切れて一週間のトレーニングに取り組めたと思う。振り返ると、先週の金曜日はどこかフワッとしたとこがあったかもしれない。今日は普段どおりの雰囲気で練習ができた。明日に向けていい準備ができた。伝えるべきことは伝えたし、選手を見ていてもしっかり戦えるという手応えがある」

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DF 22 中澤 佑二

「一週間ピリピリしながらやっていたけど優勝を決められなかった。チームとして精神的なショックは大きかったと思う。僕個人もJリーグでのこういった経験はあまりない。毎年のように優勝争いしているわけではないから。ホームで優勝を決めたいという思いは強かった。どれだけ次の試合に向けて切り替えられるか。フロンターレのオフェンスはヤバい。特に(大久保)嘉人の調子が良さそうだけど、そういうノっているFWと対戦するのは今回が初めてじゃない。今年は豊田、大迫、それと前節の川又もね。どうしてもFWは目立つポジションだから。それを止めるのがDFの仕事。嘉人は調子がいい。ミドルシュートもあるし、裏への飛び出しもある。シュートパターンは多彩。本来、彼は点取り屋だから。前回のリーグ戦では嘉人がいなかったし、ナビスコカップのときは(中村)憲剛がいなかった。飛車角抜きのフロンターレだった。今回は本当のフロンターレと対戦する。そういう強いチームに勝って、初めて自分たちの優勝が認められる」

GK 1 榎本 哲也

「ホームで優勝を決めたかったけど、それはもう終わったこと。とにかく優勝することが目標だから、どういう形でも問題ない。自力で優勝を決められるのはウチだけ。2回チャンスがあるのもウチだけ。そのチャンスをつかまなければいけない。でも自分が点を取れるわけではないので、まずは無失点で終わることを考える。新潟の川又選手もそうだったけど、ノッているFWがいるチームは厄介。フロンターレには大久保選手がいる。そういう選手の足下にボールが転がっていくようになっている」

FW 11 齋藤 学

「今週もいつもどおり過ごして試合を迎えるだけ。新潟戦は勝てなかったけど、勝てば優勝できるのは変わらない。クラブやサポーターがずっと待ち望んでいたことだと思うので、勝って決めたい。けがに関しては問題ない。あと1試合でリーグ戦が終わるので、新しく何をするということではなくて、いままでやってきたことを出し切るだけ。新潟戦では自分の形で仕掛ける回数が少なかった。もっとボールに触って、アグレッシブにプレーしたい」

DF 13 小林 祐三

「(レナトとのマッチアップについて)最後に大仕事が待っていた。局面での打開力は一番あると思う。今年はナビスコカップも含めて2回対戦しているけど、やられたという感じはない。意外と周りもうまく使える選手なので、ドリブルばかり警戒しているわけにはいかない。特に相手を意識しすぎることなくやる。普段マッチアップしている相手よりもドリブルで打開する回数が多いというだけ」

FW 18 マルキーニョス

「体調はもう良くなった。そんなに長引くようなものではないし、試合も問題ない。ダービーマッチが優勝を決める試合になったので自然と気持ちは高まる。こういうときはスタジアムや場所は関係ない。自分たちの試合だけでなく、広島と鹿島の試合結果も関係してくる。鹿島もホーム最終戦で絶対に勝ちたいと思っているはずだし、そういったこともモチベーションに変えていきたい。前節は悔しい思いをしたけど、自分たちが一番有利な立場なのは変わらない。勝つことだけを考えたい」

MF 8 中町 公祐

「けがは大丈夫。痛いというよりも、筋肉系のけがだったので怖さがあった。でも木曜日の紅白戦では相手に合わせて動くリアクションも100%に近い感じでできた。不安なく試合を迎えられる。新潟戦はあの失点だけが余計だった。前半は0-0で、後半にチャンスを生かしていれば試合巧者ということになったはず。だから慌てるような内容ではない。フロンターレは攻撃的で厄介なチームだけどスキはある。自分としてはいままでどおり、相手のボランチにしっかりプレッシャーをかけていきたい。優勝が懸かった試合だけど、リーグ戦最終節でもある。こういう状況で最後の試合を迎られるのは幸せなこと」

FW 19 藤田 祥史

「まだ何も決まっていないし、失ってもいない。勝てば優勝をきめられるのはウチだけ。ポジティブに戦わないといけない。今シーズンはなかなか試合に出られなくて、チームに貢献できなかった。でもこうやって優勝できるチャンスはなかなかない。自分個人としては優勝したいという気持ちが強いので、そのためにできることをやる。新潟戦ではチャンスを決められなかった。フロンターレ戦ではそのチャンスがめぐってきたときに結果を残さないといけない。15分あれば十分。そのなかで結果を出して、オイシイところをもっていきたい」

 

 

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