「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

広島戦でついにデビューしたエウベルをどのように起用するか。試運転を終えた次のステップは当然、先発のはず [J3節 福岡戦プレビュー]

 

中4日、中3日、そして中2日。メンバー入れ替え必至のアウェイ福岡戦へ

 

2月26日にリーグ開幕を迎えたマリノスは、そこから中4日、中3日でここまでリーグ戦2試合とルヴァンカップ1試合を消化した。試合ごとにスタメンとシステムを変えながら、ここまでの戦績は1勝1分1敗。スタートダッシュ成功とは言い難い星取ながらも、2点のビハインドを追いついたサンフレッチェ広島戦の内容からも状況は少しずつ好転していると言っていい。

とはいえシーズン初白星が早くほしいのが本音だ。「ひとつ勝つことで精神的に落ち着く」と扇原貴宏。どんなに内容が良くても結果が出なければ、人間は徐々に疑心暗鬼に陥ってしまう生き物。内容に確信を持つためには、やはり勝ち点3が欠かせない。どんな内容でもいい、という表現は乱暴かもしれないが、最初の白星だけはそれが当てはまるのもまた事実である。

広島戦から中2日で、今度はアウェイのアビスパ福岡戦に臨む。昨季の連戦過程から学んだように、中3日と中2日では疲労度が大きく違う。スタメン組は広島戦翌日の練習を室内調整のみで終え、試合前日となる今日も負荷をかけることはできない。先発を総入れ替えするなら大きな問題はないが、大半の選手を継続起用する場合は戦術的な確認もままならない。

これがカップ戦なら総入れ替えも辞さない構えだろう。しかし、ここまで未勝利のチームがリーグ戦でそれを敢行するのは難しい。アンジェ・ポステコグルーはそこまで無謀なことはしない。骨格を形成する選手は継続先発させるはず。

では、そのスタメンにどの程度手を加えて明日の試合の臨むのか。最初の焦点であり、最大の注目点だ。

 

 

気になるのは選手個々の状態のバラつき。高野や小池の“飢え”に期待だ

 

広島戦を振り返ると、まだ開幕間もない時期ということもあって、選手のコンディションやテンションにバラつきがあるように見えた。

例えば、劣勢の展開から2ゴールを決めてチームに勝ち点1をもたらした前田大然は、開幕直後ながらすでにトップギアに入っている。これは貪欲にスプリントを繰り返す彼のプレースタイルがそう感じさせるところも大きく、やはり選手の性質にもよるのだろう。むしろ進化しているようにも見える。

 

 

反対に左サイドバックのティーラトンは開幕戦の川崎フロンターレ戦も含めて、らしくないミスが目立つ。つなぎの場面であれだけミスが頻発し、守備でも後手を踏んでファウル対応が増えるのは、心身ともにコンディションが上がってきていない証拠だ。もっとも、これは例年見られる傾向なので何も心配はいらない。

 

 

そこで試合出場への欲に飢えているはずの高野遼や小池龍太に期待したい。

 

 

ヨコエク

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