「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

前田大然、4戦連発6ゴールで得点ランキングトップ。VAR判定によるゴール取り消しがあっても、その勢いは止められない [J5節 徳島戦レビュー]

 

4戦連発6ゴール。得点ランキングトップに前田大然の名前

 

 

前田大然が4戦連発6ゴール目を決めた。ほぼ単独によるプレスで相手センターバックからボールを奪い、そのままドリブルで持ち込んで左足シュートを豪快に叩き込む。「みんなでしっかりハードワークして前からの守備で点を取れた」と謙虚に話した通り、前田がプレスに走る前には渡辺皓太やマルコス・ジュニオールが迫力あるプレッシャーをかけ、その結果として相手がバックパスせざるをえない展開を作り出した。

 

 

とはいえあのシーンでボールを奪い、そのままゴールを決められる選手が今の日本に何人いるか。好調という一過性の勢いでは語り切れない“すごみ”が増している。この活躍を見たチアゴ・マルチンスは「プレスで守備に貢献してくれた結果、ああいうふうに得点という結果で報われていると思う。これからもどんどん大然の価値は上がっていくと思う」とチームにおける存在の大きさを語っていた。

 

 

マリノスは第5節を消化したばかりで、チームによっては消化試合数にバラつきがあるものの、前田は得点ランキングの単独トップに立った。レアンドロ・ダミアンや大久保嘉人よりも上に前田がいる。順位表でマリノスが上位に入る時と同じように、得点ランキングを眺めるのが楽しくして仕方がない。

開幕前はなかなか予想できなかったゴール量産に最も驚いているのは本人だ。試合後には「まったく予想していなかった。なぜ取れているのか自分が一番ビックリしている」と笑うしかなかった。

 

 

頭で必要以上に考えることなく、自然体でガムシャラにプレーできていることがゴールという結果につながっているのだろう。その根底にあるのはチームの勝利のためにハードワークするというフォア・ザ・チームの精神である。VAR判定によって2点目が取り消されてしまったのは残念だが、その程度のアクシデントで勢いは止まらないはずだ。

 

 

世代別も含めて代表発表がこんなにも楽しみだったことはあっただろうか

 

前田の活躍でチームは3連勝を飾り、開幕からの最初の連戦を411敗(ルヴァンカップ含む)で終えた。これにはアンジェ・ポステコグルー監督も「悪くないと思っている。毎日成長の部分が見えているし、川崎戦は良くなかったが、そこからしっかり修正と上積みをすることで今の結果がある。決して悪くないと思っている」と一定の手ごたえを感じているようだった。

 

 

ヨコエク

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