「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

見逃せない喜田の奮闘。好調攻撃陣を支えたのはキャプテンマークを巻く男の鬼気迫る守備だった [J12節 FC東京戦レビュー]

 

エウベルと仲川のポジション争い、使い分けが今から楽しみだ

 

前々節の北海道コンサドーレ札幌戦で5試合ぶりの複数得点となる3得点を挙げると、つづく前節の横浜FC戦では今季最多5得点で大勝。そして今節は堅い守備に定評のあるFC東京をあっさり攻略して3得点の完勝だ。

 

 

すべてのゴールを演出したのが札幌戦から右ウイングに位置を移したエウベルである。

本人に言わせると「左も右もブラジル時代から慣れているポジション。僕はどちらでも気持ちよくプレーできるし、やりやすさは同じ。大事なのは監督がチョイスした場所でチームに貢献すること」だが、お世辞にも上手とは言えない左足を使わなければいけない左ウイングよりも、スムーズにタッチライン際にポジションを取れる右ウイングのほうが合っているのは明白だろう。

 

 

松原健とのコンビネーションも試合をこなすごとに向上している。FC東京戦の1点目はその松原とのワンツーから右サイドを抜け出し、対応したジョアン・オマリを一瞬の加速で置き去りに。あとはエンドラインと並行クロスでフリーのオナイウ阿道に合わせるだけだった。

 

 

2点目も松原のパスを起点に、マルコス・ジュニオールがダイレクトでエウベルへ。今度は小川諒也との1対1を制して右サイドを突破。まるで1点目の再現のような完璧な折り返しを再びオナイウがプッシュして決めた。

 

 

 

さらにマルコスからのラストパスを受けて放った61分のシュートは相手GKに防がれたてしまったが、このこぼれ球にまたしてもオナイウがしっかりと反応。「相手GKが僕のゴールを許してくれず残念だった」と苦笑したものの、実質的には3アシストの大活躍で3-0の完勝劇に大きく貢献した。

もうすぐケガから復帰する仲川輝人にとっては、自身の離脱をきっかけにして思わぬ形でライバルが現れた格好だ。エウベルと仲川のポジション争いとポステコグルー監督の采配や使い分けが楽しみである。

 

 

 

オナイウが今季8点目を挙げて前田のゴール数に並ぶ

 

エウベルのお膳立てによってハットトリックを達成してオナイウ阿道はこれでリーグ戦8ゴールとして、前田大然の得点数に並んだ。

 

 

 

ヨコエク

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