ホームで鹿島に悔しい敗戦。 しかし13戦負けなしのパフォーマンスはなんら否定されるものではない [J27節 鹿島戦レビュー]
鹿島との相性の悪さが顕著に
前回対戦は3-5で敗れ、今回は0-2で敗れた。スコアこそ大きく違うものの、負け方としてはほぼ同じ類に見えた。
鹿島アントラーズとの相性がとにかく悪いのだろう。オカルト的なそれではなく、フットボールの性質や嚙み合わせの部分である。
喜田拓也とダブルボランチを組む形で先発した天野純が試合を総括した。
「1失点目はイージーな形でやられてしまった。そうなると鹿島はブロックを作って引き込んでくるので難しくなり、全体的には90分間相手のペースで終わってしまった」
序盤こそマリノスのオフェンスのリズムは悪くなかったのだが、それもたったひとつの失点ですべて水泡に帰すのがサッカーの怖いところ。主導権争いにおいて最も重要なのは、身も蓋もないことを言えば得点である。
その1失点目について。ケヴィン・マスカット監督は「自分たちのミスから相手にゴールをどうぞと渡してしまった」と苦い表情で振り返った。GKの間接FKに対して和田拓也と畠中槙之輔が交錯する形で侵入を許し、戻り切れないままクロスから失点した。
それはただのミスだったのか。おそらく違う。
サイドバックで起用された和田がハイボールへの対応に不安を抱えていることを鹿島は知っていた。畠中もそれを分かっているのでヘルプに出ようとした結果、タイミングが少しズレてしまって跳ね返せなかった。偶然のミスではなく、鹿島からすれば必然に近い得点だろう。
2失点目はマルコス・ジュニオールの切り替えが一歩遅れ、ボールホルダーを追いかける姿勢も中途半端だった。このレベルになればこういった細部の緩さや甘さが失点となり、敗戦につながってしまう。
苦手とする相手に喫した久しぶりの黒星を教訓に、残り11試合を戦い抜きたい。
次節まで2週間ある時間を有効活用して
切り替えて前を向くべきだ。なかったことにはできないし、すぐに忘れることもできない。ただ、引きずっていてもプラスになることは何もない。反省や教訓を得て、視線を前や上に向けていこう。
失ったのはこの試合での結果だけ。鹿島に完敗しても積み上げてきた勝ち点が奪われるわけではないし、13試合負けなしで駆け抜けてきたパフォーマンスはなんら否定されるものではない。
代表ウィークを挟み、次節は9月11日のサンフレッチェ広島戦だ。
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