「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「サポーターがモチベーションを上げてくれた」中村俊輔インタビュー+樋口・熊谷・中澤・兵藤他

 

【voice of players MF 25 中村 俊輔】(横浜FC戦より)

サポーターがモチベーションを上げてくれた

――天皇杯は難しい?

「前回の天皇杯のときも、ほかの会場ではJ1が負けたりしていた。今日もそうだったように、非常に難しいゲームになるのでしっかり勝つことを意識した」

――横浜ダービーは意識した?

「サポーターも練習場に横断幕を出してモチベーションを上げてくれた。まずは勝つことが一番だったと思う。一番大事なのはモチベーションを高く保つこと。あとはダービーということも意識した」

――2本のFKは見事だった

「リーグ戦のボールよりも軽めなので、少し強く蹴ってカーブをかけることを意識した。あとはやっぱりセットプレーは怖いな、と。自分はまだリーグ戦で決めていないので決められるようにしたい」

――Jリーグでも決められそう?

「Jリーグの場合は(齋藤)学や(小野)裕二が突っかけてファウルをもらう場面を増やせれば。3本くらいあれば1本決められるようにしたい。最近はその精度が落ちているから(苦笑)。ボールのモチモチした感じになれないと。今日は1本目でGKの逆を突くことができたので、2本目は相手は自分が蹴ってから動いてくるだろうと思った。だから普通に蹴った」

 

樋口 靖洋 監督

「まず結果として、トーナメントで次へ進める権利を得たということを喜びたい。またダービーでしっかりと勝ったこともサポーターの皆さんと喜びたいと思う。今日のゲームは相手がどうこうではなく、自分たちがいかに戦うか、つまりリーグ戦と同じメンタリティを持って、それからチームの積み上げを図ろうと話していた。ゲーム全般を通して、とても集中力を持ってプレーしてくれた。途中で相手にボールを回される時間帯もあったが、ボールへ出る守備、奪ったボールのビルドアップという部分はある程度できた。ただ、そのビルドアップの場面で相手に狙われて、カウンターを受けてしまった。この点は反省しなくてはいけない。2-1という結果だったが3点目をしっかり取らないと苦しくなるというゲーム。今日も後半に多くのチャンスを作れていた。しっかり3点目を取れる形にして、残り試合を戦いたい。(中村のパフォーマンスについて)中3日の試合ということで、どのくらいコンディションが回復するかというのがポイントだった。昨日のトレーニングを見たら、だいぶ軽快な動きになってきたので先発で起用した。今日はトップに近い相手のボランチの近くでプレーすることができた。アタッキングゾーンで仕事をすることに力を注いでくれたという点で評価したい。もちろん2得点というセットプレーの精度、それ以外も3回くらいセットプレーで決定的な形を作ったことも評価したい」

MF 28 熊谷 アンドリュー

「今日も前半がまったくダメだった。あのパスミスを続けてしまうと自分的にキツくなる。なんでもないパスなんだけど、少し周りと合わなくて、それで自分のリズムを失ってしまう。この前の試合もそうだったから気をつけていたんだけど…。あとは要らないファウルで警告をもらってしまった。取れると思って滑ったら相手の足に行ってしまった。判断が悪かった。後半は自分なりに立て直したけど、前半が悪すぎた」

GK 1 榎本 哲也

「あの失点はしょうがない。パンゾー(小林)がいたところだったから、パンゾー集中しろ!って言っちゃったけど、あれは無理だ(笑)。あの1点で無失点ゲームが終わってしまうのはちょっと悔しい。でも難しい試合になることは分かっていたので、とりあえず90分間出て勝てて良かった。俊輔さまさまだね(笑)」

DF 26 青山 直晃

「とりあえず結果が大事。流れの中ではそこまで怖さはなかった。ボールの取られ方が悪いときだけ守備の人数が足りなかったけど、それ以外は遅らせて守れば後ろはそんなに危なくなかったと思う。ただ、ああいう失点もある。あれでドキッとした。自分が失点前のヘディングを決めていれば試合は終わった。そのあとにもチャンスがあったし、決めないといけなかった」

MF 7 兵藤 慎剛

「個人的にはやりにくい相手ではなかった。ダービーということでサポーターは気合いが入っていたけど、まずはJ1のチームとして勝たないといけないし、プライドを見せないといけなかった。流れの中で試合を決めるチャンスが何度もあったのに、そこを決めきれなくて終盤を難しくしてしまった。相手にいけるかもしれないと思わせてしまった。終盤は相手が前がかりになっているのにウチのサイドハーフも前がかりになって、カウンターのときはいいけど、守備のときに人数が足りないときがあった。そのあたりは1点差を守るのかチームとして意思統一しないといけなかったでもトーナメントなのでまずは勝つことが重要」

DF 22 中澤 佑二

「相手はスケジュールの都合もあってメンバーを落とさざるをえない状況だったと思う。J2の横浜FCが事情があってメンバーを落として、ウチはフルメンバーだった。シュン(中村)のセットプレー2発だけだからね(苦笑)。でも天皇杯は勝たないと始まらないからよかった。点の取られ方が悪い。ああいうゴールは相手に流れを渡すし、ラッキーシュートだけど、相手はいけるんじゃないと思うもの。ウチが流れの中で決めておけば相手もあきらめていたはず」

MF 11 齋藤 学

「今日はシュートのところになかなか絡めなかったけど、自分がやりたいプレーはできた。ペナルティエリアのちょっと外まで持ち込んでパスを出すとか、あと前半にはターンからミドルシュートも打てた。あの場面はリーグ戦ならそのままパスを後ろに返していたと思うけど、相手を見ながらターンできた。J2相手だと余裕を持ってプレーできる。それをJ1相手でもやっていかないといけない」

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