「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「このメンバーで戦えるのは残り4試合しかない。誰もが来年どうなるか分からないのがサッカー選手。今シーズン最後になるかもしれないという覚悟で戦って準備した結果の2得点」(小池) 他 [FC東京戦後コメント]

 

[コメント]

ケヴィン マスカット 監督

「最高の試合ができた。ゴール数や勝利もそうだが、とくかく選手たちが戦う姿勢やピッチ上での表現で素晴らしいものを見せてくれた。たくさんのファン・サポーターの方々が足を運んでくださり、このような内容のサッカーを見せることができてうれしく思う」

 

――前田選手をトップの位置で使ったのはどのようなアイディアだった?

「自分はいつもベストのコンビネーションを求めている。今回、前田をあの位置に置いたのは中央からの突破も期待できるし、周りへのサポートもできる。彼も含めてチーム全体が良いメンタルを表現してくれた」

 

 

――中2日で難しい調整だったと思う。選手たちが示した自信とプライドは今季ベストだったと思うが、その要因は?

「この何週間かは90分を通してマリノスのサッカーを続けることが難しかった。今日の試合でのシュート数と最近数試合は変わらなかったかもしれない。その中でもメンタルを強く持ち、ボールの動かし方や人の動き方、テンポの部分でたくさんのチャンスを作り、自分たちが表現したかったサッカーを見せて結果がついてきた。エンターテインメントなワクワクするサッカーを見せることができたと思うし、それをうれしく思う」

 

――前田選手のセンターFWとしての可能性をどのように感じている? そして彼のベストポジションをどのように考えている?

「ベストのプレーを見せてくれた。裏への抜け出しや中央への突破ができるので、それでFC東京を苦しめられると思った。でも彼だけの力ではなく、仲間がいたからあれだけのプレーができたと思う。2つ目は難しい質問だが、自分は前でマルチなプレーができる選手だと思う。1トップもできるし、右に置いても、左に置いてもプレーできる。最後に、今日の彼の素晴らしいパフォーマンスが欧州で放送されないことを祈っている(笑)」

 

 

 

FW 38 前田 大然

――久しぶりに中央で先発した。何を意識してプレーし、どんなところが良かった?

「相手のディフェンスラインが高めなのでどんどん裏へ抜けて行こうと思っていた。やっぱり前のほうが自分はやりやすいけど、それはチームが決めること。与えられたポジションでしっかり結果を残せて良かった」

 

 

 

――今季2度目のハットトリックで通算21得点。得点王に近づいたのでは?

 

ヨコエク

 

「意識していないと言ったら噓になるけど、チームメイトが僕に取らせてくれている部分もあるので感謝したい。でも今日ももっと決められるチャンスはあったし、苦しい試合でも決められるようにならないといけない」

 

――仲川選手がPKを獲得したプレーは前田選手のポストプレーがきっかけだった。今までと違うスピードの生かし方や使い方の幅が出てきたのでは?

「FWにいるといろいろな範囲に自由に動ける。そういった意味で自由にできているからこそああいった閃きが出てくるのかなと」

 

――3日前に優勝の可能性が消えた。全員が一体感を持って動けていたが、どのように切り替えた?

「優勝を逃して落ち込んだけど、自分たちにはすぐに試合があった。しっかりリカバリーして、選手ミーティングもして『このままではダメだ』という話もした」

 

 

 

DF 25 小池 龍太

――優勝を逃した直後の試合で難しさもあったと思うが、8得点の大勝をどのように感じている?

「タイトルを逃してから自分たちでたくさんのことを話した。タイトルという目標がないからできないというチームにはなりたくなかったし、サポーターの皆さんはそんなチームや選手を応援しているわけではない。自分たちはできるというところをサポーターと他のチームに見せようといい準備したのが結果につながった。個人としてもずっと準備を続けてきたことが得点につながった」

 

 

――選手でのミーティングはどのタイミングでどのように実施した?

「前節の次の日に選手全員で話し合うタイミングが合って、タイトルがあるからできる、ないからできないというチームにしてはいけないということを話し合った。口で言うのは簡単だけど、そこをプレーで表現しようという話し合いがあった」

 

――「勝者のメンタリティを見せる4試合にしたい」と話していたが、それをできた要因は?

「勝つために、90分終わって全員で喜ぶために、チャレンジする姿勢を持てた。それをサポートする姿勢も良かった。それが勝者のメンタリティにつながった。それがチームの結果、チームの差につながったと思っている」

 

――2ゴールは相手エリア内に入っていく積極性が生んだと思う。それについては?

「1点目は相手GKのファンブルからこぼれたボールだけど、タカくん(扇原貴宏)がクロスを上げるチャレンジをしてゴール前に入ったことでこぼれてきた。2点目は(水沼)宏太くんからの折り返しで、みんながシュートを打つチャンスを作ってくれた。周りのサポートがあってのゴールだったし、それが8得点につながった。それを明確にしていくことで、もっと誇れるチームにしたい」

 

 

――何かしてやろうという思いの結果があのゴールだったと思う。試合に臨む気持ちの作り方は?

「今シーズン残り4試合しかないということで、その4試合に出場したいと思っていたし、このメンバーで戦えるのは4試合しかない。自分も含めて誰もが来年どうなるか分からないのがサッカー選手。今シーズン最後になるかもしれないという覚悟で戦って準備した結果の2得点だと思う」

 

――できることをすべてやった試合だったと思う。手ごたえは?

「全員ができることを100%やったと思う。今日は素晴らしい試合で全員が納得だと思うけど、この試合ができることを選手もサポーターも再確認できた。これをどれだけ継続できるかがチームの強さ。次の試合でも同じクオリティ、より高いクオリティでできるように、どの相手にもできるように準備していきたい」

 

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