「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「すべてはマリノスのために」。 今こそ、この合言葉を体現する時だ [J36節 浦和戦プレビュー]

 

悲喜こもごもの季節が到来

 

そろそろピッチ外が騒がしくなってくる時期である。

日本のサッカー界、とりわけJリーグにおいて12月はどちらかというと別れの季節を意味する。シーズン終了を大団円で迎えられるクラブはほんのひと握りで、多くのクラブは来季に向けたスタートのホイッスルとなる。

マリノスも例外ではない。

今月9日、小倉勉スポーティングダイレクターの今季限りでの退任が発表された。強化部という裏方の仕事に5年間尽力し、2019年には優勝という最高の成果を残してくれた。小倉氏には感謝の言葉しかない。

 

 

実際に退任が決定していたのはもう少し早いタイミングだったが、かといって優勝争いの真っただ中で一丸となっているチームの雰囲気に水を差すわけにもいかない。結果的に優勝を逃した翌週の発表となったが、決定と発表がまったく同じということなどありえない。ベターなタイミングでのリリースと考えるべきだろう。

これはつまり来季への動きを開始するという合図である。いや、正確にはもっと早くから動き出しているわけだが、それを対外的に表明した発表だ。水面下ではあるが来季をにらんだ動きは加速しつつある。

奇しくも対戦相手の浦和レッズにもいろいろあるようだ。先日、阿部勇樹が現役引退を、さらに槙野智章と宇賀神友弥の契約満了による退団が発表された。マリノスにはマリノスの、浦和には浦和の事情がある。

悲喜こもごもではあるが、まずはプロとして残り3試合で素晴らしいパフォーマンスを見せてほしい。

「すべてはマリノスのために」

 今こそ、この合言葉を体現してもらいたい。

 

 

杉本は契約の都合によって出場できない

 

気がかりなのは前田大然のコンディションだろう。

ワールドカップアジア最終予選に臨む日本代表に招集されたまでは良かった。しかしベトナムとオマーンのアウェイ2連戦に同行し、いずれもメンバー外というほろ苦い代表活動になってしまった。

 

 

 

ヨコエク

(残り 561文字/全文: 1409文字)

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