「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

プロ10年目・喜田拓也の胸に去来する思い。 「マリノスでプレーすることは特別であると証明していきたい」

 

ランニングで先頭グループを走る姿勢はもちろん変わらない。引き締まった表情も相変わらずだ。

ただし位置取りが少し変わった。同じ先頭でも中央寄りではなく、端寄りを走る日が多い。あえて控えめな位置に陣取り、一歩引いたところから全体を把握しようという意図がうかがえた。

 

 

2022シーズンが始まり、チームは新加入と期限付き移籍からの復帰を合わせて11人の選手を新たに迎え入れた。全体の4割弱という数字は、例年よりも多めの数字だろう。

「新しい選手が仲間として加わった。まずはマリノスとしてやるべきこと、やりたいことを共有したい」

 キャンプ中、喜田拓也が開口一番で発した言葉である。

 

 

頭の中には常にマリノスファーストがある。マリノスがどう在るべきか、どんなスタイルを目指すのか、そのために日々何をすべきなのか。『すべてはマリノスのために』からの逆算が自らを突き動かす原動力になっている。

3年間の期限付き移籍から復帰した吉尾海夏はマリノスを「家のような存在」と話した。彼に限らず多くの選手にとって居心地の良い場所で、そこには苦楽をともにする大切な仲間がたくさんいる。

 

 

しかし選手個々には事情があり、やむをえず家を離れなければいけない場合もある。プロの世界は厳しく、クラブから厳しい通告を受ける選手がいれば、自身のキャリア形成を考えて断腸の思いで引っ越す選手もいる。

そんな仲間たちの背中を見送り、喜田は精いっぱいの優しさで慮る。

 

 

 

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